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Thursday, November 17, 2022

壮大なエロ小説を文学新人賞に送りつけてしまう定年おじさんの悲しき妄想 河崎環「令和の人」観察日記~定年前にロマンスに目覚める人、やり尽くす人(1/4) - JBpress

河崎環「令和の人」観察日記~定年前にロマンスに目覚める人、やり尽くす人

写真はイメージです(出所:写真AC)

◎連載「河崎環の『令和の人』観察日記」記事一覧

(河崎 環:コラムニスト)

50、60代のSNSにもニュースやドラマがある

 SNSを眺めていたら、物書きの大先輩が「60歳になりました!」と写真を上げていて、ええっと驚いた。

 もともとは雑誌編集者だった方で、多趣味でいらっしゃるのでも有名なお洒落男子。「僕がこれまで宣言してきた通り」と、赤いちゃんちゃんこの代わりに赤い革ジャンを着て、ギターを抱えた姿でポーズを決め、たくさんの人が「ええっ、60歳?」「カッコ良すぎでしょ」「これからもますますのご活躍を!」と書き込んだコメントがずらりと並んでいた。赤い革ジャンの洒脱さに、ブラボーのひとことである。

 およそ一回り下の私世代などは、これからやってくる55歳役職定年を念頭に、まずは50をどういう姿で迎えようかと考えている人が多い。働き続ける女性が増えた現代では、「50どうする問題」と「役職定年をどう乗り越えるか問題」、そして定年本丸である「60赤ちゃんちゃんこ問題」は、男女共通の話題でもあるのだ。

 大きな組織に属してきた人たちの中には、定年を前に転職した人や、独立を決めた人もいる。新たな土地へ移った人もいる。岐路に立ち、今まで通りの風景ではなくて「新しい方の道」を選ぶ。これはキャリア上の身の振り方だけではなくて、趣味の世界や、パートナーとの生活にも言えることのようだ。

 これを機に、今までやってみたいと心に浮かんでも踏み出せなかったことを「新しいことをまだ試せる体力のあるうちに」えいやっとやることにしました、なんて、50代から60代の人のSNSにもいろいろニュースやドラマがある。

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