パナソニックは、米国時間の11日からスタートする「CES 2021」にあわせて、新たなフラッグシップ4K有機ELテレビ「JZ2000」シリーズを海外発表した。サイズは65型、55型をラインナップ。高画質に加え、ゲーム機との接続を想定し、レイテンシーを非常に低く抑えているほか、HDMI2.1の可変リフレッシュレート(VRR)と高フレームレート(HFR)をサポートする。
有機ELパネルは、特注のMaster HDR OLED Processional Editionパネル。パナソニックのエンジニアによって独占的にカスタマイズが施されたもので、画質に影響を与えるパラメーターをさらに細かく制御できるようになっている。さらに、「明るさに関して、市場の他のすべてのOLEDよりも優れる」とのこと。ダイナミックレンジも拡大している。
最大の特徴は、「HCX Pro AIプロセッサー」を搭載した事。AIを活用し、映画、スポーツ、音楽、ニュースなど、ユーザーが視聴しているコンテンツの種類を正確に検出。毎秒画像を分析し、学習したコンテンツのさまざまなライブラリと比較し、プロセッサが画像と音質の両方を最適に自動で調整してくれる。このAIは、100万を超えるさまざまなコンテンツを使用して長期間トレーニングされているという。
例えば、「サッカーを見ている」と検出すると、フィールドの草がよりリアルな表示となり、選手も立体的に描写。サウンドも自動的に調整され、スタジアムの中にいるように感じられるとのこと。
「映画を見ている」と検出すると、コンテンツにとっての正確な色で表示。パナソニックがハリウッドとのコラボで長年培ったノウハウに基づき、画質を調整して、「より映画的な体験を提供する」という。
Dolby Vision IQ、Dolby Vision、Filmmaker Mode、HLGフォトにも対応。HLG、HDR10、さらに、部屋の明るさに合わせて自動調整する新機能「HDR10+ ADAPTIVE」にも対応する。
ゲームを想定した低遅延仕様
HCX Pro AIプロセッサーのパワーにより、ゲーム仕様時の待ち時間を大幅に短縮。レイテンシーは、ジョイスティックなどのゲームコントローラーのボタンを押してからそのアクションが画面に表示されるまでの遅延を指すが、JZ2000は「有機EL TVの業界で最も低い数値までレイテンシーを削減する」という。
この低遅延は、JZ2000に搭載される「ゲームモードエクストリーム」の特徴の1つ。ゲームモードエクストリームではさらに、HDMI2.1の可変リフレッシュレート(VRR)、および高フレームレート(HFR)もサポートする。
音声面では、Technicsがアドバイスした「TUNED BY TECHNICS」のサウンドシステムを搭載。従来の上向き、および前向きスピーカーに加えて、新たに横向きスピーカーを搭載。「360°SoundscapePro」というトータルオーディオパッケージで、空間的なサウンドステージと、パワフルな低音、没入型のDolby Atmos体験を提供できるという。
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