女性宇宙飛行士として史上最長の連続滞在を終え、19年2月6日に無事帰還したクリスティーナ・コック。未来の人類の健康を守る“科学”のためにミッションに望むコックら、国際宇宙ステーションで活躍する女性宇宙飛行士たちの姿を見てみよう。
TEXT BY SHANNON STIRONE
TRANSLATION BY CHISEI UMEDA/GALILEO
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1/52020年1月15日の宇宙遊泳を数日後に控え、宇宙服の準備をする宇宙飛行士のクリスティーナ・コック(左)とジェシカ・メイヤー(2人は国際宇宙ステーションのリチウム電池を交換するために、7時間を船外で過ごした)。これは、女性のみで行ったものとして史上2回目の宇宙遊泳となった。ちなみに、19年10月に史上初の「女性のみの宇宙遊泳」を行い歴史をつくったのも、親友同士であるこの2人だった。友人とはそういうものなのだ。PHOTOGRAPH BY NASA
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2/5国際宇宙ステーション(ISS)の電力システムを改良しているメイヤー。こうした光景を見ると、非常に小さな足場に頼りながら、ぶ厚いグローブと大きな宇宙服を着用して手作業をする難しさが多少なりとも伝わってくる。PHOTOGRAPH BY NASA
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3/5ISSの外側に固定されながら、リチウムイオン電池を交換するコック。この電池は、ISSの巨大な太陽電池パネルで充電されている。メイヤーもすぐ近くで、同じ任務をこなしていた。コックの背後に見えているのは、アフリカ沖の大西洋だ。PHOTOGRAPH BY NASA
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4/5偶然の産物であるこの芸術的な写真には、2人の宇宙飛行士が写っている。メイヤーは電池を交換している最中で、撮影者のコックは、メイヤーのつやつや輝くバイザーに映りこんでいる。PHOTOGRAPH BY NASA
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5/51月15日の宇宙遊泳中に、“この世のものとは思えない”セルフィーを撮影するメイヤー(バイザーの反射をよく見ると、下の方には地球も映り込んでいる!)。PHOTOGRAPH BY NASA
米航空宇宙局(NASA)の宇宙飛行士クリスティーナ・コックは19年2月6日、連続328日間の宇宙滞在を終えて地球に無事に帰還した。彼女の宇宙滞在期間は、女性による単一の宇宙飛行ミッションとしては史上最長となった。
コックは科学のために、このミッションに臨んだ。NASAは現在、今後の月滞在や火星へと向かうミッションに備えて、長期間の宇宙飛行が人体に及ぼす影響について研究を進めている。
人体は重力のある環境で機能することに慣れていることから、微小重力や無重力の環境に置かれると、あらゆるものが正常に働かなくなる。宇宙では心臓が肥大することで心拍が変化したり、眼が変形することで視力が悪くなったりする。また、重力がないせいで身体はたいてい傾いた状態になってしまう。
コックの重要な実験のひとつは、骨の健康と長期間の宇宙飛行後に椎骨を骨折しやすい理由に焦点が当てられていた。このような(いわば)“高度な実験台”としての研究は、医師たちが未来の宇宙飛行士の健康を守るうえで役立つはずだ。
今週の宇宙ギャラリーでは、コックとその友人でクルーメイトでもあるジェシカ・メイヤーとともに、宇宙を飛びまわってみよう。ヘルメットをお忘れなく!
彼女たちも見つめた壮大な宇宙の写真は、こちらからもご覧いただける。ぜひお立ち寄りを。
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