
城のように壮大なクラブハウス、美しい芝生のフェアウエー、ゲストのロッカーにも飾られる名前が刻まれたプレート。米ワシントン郊外にいくつかある会員制ゴルフクラブのもてなしは桁外れという。会員は厳格な審査を通った富裕層に限られる▲政財官の有力者が集うことから「クラブ・オブ・プレジデンツ」とも呼ばれるが、新顔はお断りらしい。トランプ前米大統領が入会を断られたという話も聞く。「特権階級」を忌み嫌うのは、仲間外れにされた腹いせかと勘ぐってしまう▲こうしたエリートクラブの閉鎖性は悪名が高い。黒人の入会を敬遠したり、女性禁止の伝統に固執したりしているクラブもある。要人を守る女性護衛官すら排除したというから徹底している▲東京オリンピックで浮き彫りになった弊害の一つは、国際オリンピック委員会(IOC)の特権構造だろう。五輪はIOCの「独占的な財産」であり、生殺与奪の権限が委ねられている。コロナ禍によって気付かされた五輪の実態だ▲その権限に見合うだけの責任を果たしただろうか。オリンピック憲章が規定する「アスリートの健康」の確保に力を尽くしたか疑問が残る。人々の安全よりも開催を優先する姿勢は、商業主義的な「五輪貴族」とやゆされるゆえんだ▲強大なIOCの権限を見直し、開催国や開催都市の意向をより強く反映するにはどうすればいいのか。選手、国民、開催国、主催機関の意識の大きなずれが埋まらないまま、五輪はきょう閉幕する。
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