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Friday, July 2, 2021

17年ぶりの「ゲッターロボ」新作…原作は未完、壮大な世界観からのラストに注目 - 読売新聞

 1974年の誕生以来、40年以上愛されてきた合体ロボットの金字塔「ゲッターロボ」。そのアニメーションのシリーズ最新作「ゲッターロボ アーク」が、4日からTOKYO MXなどで放送される。17年ぶりの新作アニメでは初めてロボットがコンピューターグラフィックス(CG)で描かれるなど、シリーズの熱量はそのままに、最新技術で迫力の映像に仕上がっている。(文化部 川床弥生)

 「ゲッターロボ」は原作・永井豪、作画・石川賢の漫画連載とテレビアニメが同時進行で制作されてきた。74年の第1作は主人公の ながれ 竜馬ら3人が乗り込む3機のマシンが合体、変形してロボットになり、地球支配をもくろむ恐竜帝国と戦う物語。合体の発想が当時は斬新で、その後も「ゲッターロボG」「ゲッターロボ ごう 」「真ゲッターロボ」と、2000年代までアニメ化されてきた。

 最新作はその竜馬の息子・拓馬が主人公。母の かたき の手がかりを追って、相棒の山岸獏と共に早乙女研究所に向かう拓馬と、謎の敵から地球を守るため、ゲッターアークのパイロットを探していた所長の神隼人との運命の出会いから物語が展開する。

 監督は2004年の前作「新ゲッターロボ」などを手がけた川越淳(63)。「ゲッターはロボット自体がキャラクターとして生き、物語を引っ張ってくれる。アニメは原作に忠実に描きながら、原作の伏線を補完している」と説明する。

 手描きだった前作と異なり、メカニック要素や研究所のシーンは初めてCGを活用した。合体シーンは「CGは手描きと違って融通がきかないので、大変だった」と苦労を語る。だが、デジタルの効果は絶大で、「光の表現なども進化した。 要塞ようさい の動きやメカの発進シーンもかっこよくできた」と出来栄えに胸を張る。

 今作の原作漫画は、石川賢の急逝で未完のままだ。「壮大な世界観。拓馬、獏、カムイの3人と隼人がどう絡んでラストに向かっていくかを楽しんでもらえれば」と川越は話している。

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 各局の放送開始は、TOKYO MXは4日午後11時、AT―Xは4日午後9時、BSスカパー!は5日午後11時半、BS11は6日深夜0時半。

 主人公・流拓馬の声を演じるのは内田雄馬。ロボットアニメに昔から憧れがあるといい、40年以上続く作品への出演に喜ぶ。周囲の反響の大きさにも驚いたという。

 「ロボットは夢の象徴。荒廃した世界で、ロボットに乗り込んで敵と戦う物語にワクワクした。僕らの世代でも、根強いファンがいて、いつの時代でも、そのエネルギーに魅せられる人が多い」と語る。

 演じる拓馬は、けんかっ早くて言葉遣いも乱暴。見た目も、眼光鋭く、がっしりした体の持ち主だ。「初めは敵かと思った」と笑う内田だが、「人に寄り添える心を持った熱い人物で、反骨心は強いけど、優しさ故に戦う。言葉にも迷いがない。彼のあきらめない心は自分にとっても刺激になった」。叫ぶ場面が多く、収録は毎回、限界に挑戦している。第1作の主人公・流竜馬の息子という誇りも意識して演じている。

 最新作は、絵のタッチやセリフ、音楽などが往年のシリーズをほうふつとさせるが、「昔の作品を意識しすぎると、型にはまったものになってしまう。伝統的な部分は大切にしながら、僕らが演じることで現代の作品と感じてもらえれば」。収録は機体に乗り込む拓馬、獏、カムイ役の声優3人で一緒に行い、空気感を大事にしている。

 「ゲッターが持つ熱さ、何か悪いものを吹き飛ばしていくような熱量は、今の人たちにとって、勇気になると思う。これまでの作品の良さを受け継ぎながら、新しい未来に向かっていくような強烈なエネルギーを届けたい」

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