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Sunday, November 8, 2020

日本で味わう“フレンチ”の魅力とは? 新型ルノー ルーテシアで行く東京〜京都の旅 - GQ Japan

“ルーテシアでの高速巡航は快適で楽しい”

スタートしてまず体感するのは、エンジンの力強さだ。ルノー、日産、三菱のアライアンスで新開発した1.3リッター直列4気筒直噴ガソリンターボ・エンジンは、ゼロ発進からパワフルに車体を引っ張る。過不足のない実用エンジンという領域をはるかに超えていて、力感がみなぎっている。

高速道路に入ってもその印象は変わらない。登り勾配でも軽くアクセルペダルを踏み足すだけで軽々と加速する。快適にグランドツーリングができた理由のひとつは、余裕のあるエンジン性能だ。

組み合わされるデュアルクラッチ式の自動MTは、従来型の6速から7速に、巡航ギアが1速増えている。高速巡航時の車内の静粛性が高かったのは、エンジン自体がスムーズで静かであることに加えて、多段化によって高速巡航時のエンジン回転数が引き下げられたという理由もある。

プラットフォームは、ルノー・日産・三菱のアライアンスによって開発された新設計の「CMF-B」を採用した。先代にくらべ、約50kgの軽量化を実現したという。

西へ向かってトリップメーターの距離を積み重ねながら、不思議な感覚を味わう。それは全長4mちょっと、車重1200kgのコンパクトカーでありながら、大型車のようなどっしり感があることだ。重厚、という表現を使ってもいい。

4本のタイヤがしっかりと路面をつかみ、路面が荒れていてもピョコタンしないし、横風に遭遇しても、あおられてフラフラしたりしない。これも長時間の運転で疲れない理由のひとつだ。


インテンスのアルミホイールは「Viva Stella」と呼ぶ17インチ。タイヤはコンチネンタル製。

コンパクトカーはきびきびと走る一方で、高速ではやや落ち着きがない乗り物だ、という先入観を覆される。

ともすれば退屈に感じる高速巡航であるけれど、ルーテシアに関してはそんなことはない。ひとつに、ハンドルの手応えがいいという理由がある。どんな路面状況でタイヤがどんな風に接地しているかが、まさに手に取るようにわかる。だから、「運転しているぜ」という実感が得られる。

ハンドルを切ると、どんなクルマでもハンドルを切った方向に向きを変えるわけだけれど、ルーテシアは向きを変える一連の動きがしなやかで、人の感性に合っている感じがする。車線変更ひとつとっても気持ちよく完了するから、高速巡航も楽しめる。ハンドルの手応えとか、サスペンションがスーッと沈み込む所作とか、数値化することが難しいタッチがことごとくいい味わいのクルマだ。

力強い加速と安定した姿勢、そして心地よいタッチ。ルーテシアでの高速巡航は快適で楽しい。100km、200kmがあっという間に感じる。

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