300円超上げ、2万3600円台で午前の取引を終えた日経平均株価(4日午前、東京都中央区)
4日午前の東京株式市場で日経平均株価は大幅続伸。前営業日比330円90銭(1.4%)高の2万3626円38銭で終えた。3日の米国株が「米大統領選で民主党のバイデン候補優勢」を織り込む形で大幅高となった流れを受け、朝方は日経平均も大幅上昇した。上げ幅は一時500円を超え、取引時間中としては2月20日以来、およそ8カ月半ぶりの高値を付けた。ただ買い一巡後は米大統領選の開票状況を見極めながら利益確定売りも出て、上げ幅を縮小した。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)はともに上昇した。
ニッセイ基礎研究所の井出真吾チーフ株式ストラテジストは「バイデン氏が大統領選で勝利すれば大型公共投資などで米国景気が持ち直し、世界景気の回復をけん引するとの期待から景気敏感株に買いが入っている」と指摘。上下院でも民主党が過半数の議席を獲得する「ブルーウエーブ」を達成すれば、速やかな経済対策が実施されるとの期待も根強い。午前の東京市場では鉄鋼や鉱業、繊維、海運などの上昇が目立った。
ただ開票が進み、勝敗を左右する激戦州の1つであるフロリダ州での接戦が伝わると、それまで堅調だった米株価指数先物が下落に転じ、日経平均の上値を重くした。重要州の勝敗の行方やマーケットの反応を見極めたい投資家は様子見姿勢を強めている。
前引け時点の東証1部の売買代金は概算で1兆2298億円、売買高は6億3421万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1325と、全体の約6割を占めた。値下がりは752銘柄、変わらずは99銘柄だった。
2日の取引終了後に好決算を発表したフジクラは一時28%高。NTTデータも高かった。SUBARU、日野自、マツダなど自動車株も買われた。一方、4~9月期決算発表の延期を発表した三菱マが売られた。出資する中国のアリババ集団傘下の金融会社アント・グループの上場延期発表を受けたソフトバンクグループも安かった。日本取引所、ネクソン、ZHDも売られた。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
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