スクウェア・エニックスが展開する人気ARゲームアプリ『ドラゴンクエストウォーク』(ドラクエウォーク)。現実の街に冒険の世界を重ね、タイトルどおり実際に歩くことで進めていくゲームだが、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、現在、自宅にいながらプレイしやすい調整が行なわれている。
【写真】自宅周辺にダンジョンや洞窟など「目的地」が寄せ集まった様子
そのメインとなるのが、「どこでも目的地」のアップデートだ。本来は「導きのつばさ」というアイテムを使い、現在地の近くに「目的地」を設定できる機能だが、期間限定の仕様変更により、現在は1日1回アイテムを消費せず、現在地とほぼ同じ場所に設定できるようになっている。
『ドラクエウォーク』は現在、名作『ドラゴンクエストIII』をモチーフにしたイベントが開催中で、その世界を味わい尽くすには、プレイヤーは多くのクエストをこなす必要がある。本来であれば、実際に街を歩きながらプレイすることになり、それが本作の魅力でもあるのだが、「歩かずにプレイできる」という配慮あるアップデートは、状況を考えるとありがたい。期間限定で移動魔法「ルーラ」を使えるようになったと考えるといいかもしれない。
もっとも、「どこでも目的地」は離れた目的地に飛ぶことができる、という機能ではないので、この機会に自宅で多くのクエストをクリアしようと思うと、付近に目的地が乱立することになる。物語に没入するタイプのプレイヤーにとっては、手の届く範囲で世界の趨勢が決まるようなシュールな展開になるが、それもまた今だけの楽しみだろう。
また、レベリングも自宅でしやすいようにと、モンスターが寄ってくる「においぶくろ」も日々配布されている。そこで問題になるのが、普段であれば街中の「かいふくスポット」をタッチして行なうケースが多い、パーティーの回復だ。連戦となると回復が追いつかない、ということも考えられるが、そのケアとして、本来は1日1回限定の「スラミチでまんたん」が2回使えるようになり、また1時間に1回の「自宅で回復」も間隔が30分に短縮されるなど、クエストを制覇してしまったプレイヤーにも優しいアップデートが行なわれている。
一刻も早く、新型コロナウイルスの脅威が過ぎ去ることを祈るばかりだが、「Stay Home」が原則となる状況は、すぐには解決しそうにない。そのなかで、自宅で遊びながら、「外」に広がる世界に思いを馳せられる『ドラクエウォーク』は、ストレスなく過ごすためのいいお供になってくれそうだ。しばらく起動していなかったプレイヤーも、この機会にもう一度遊んでみてはいかがだろう。
橋川良寛
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