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Saturday, February 22, 2020

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2016年、Chris Halim 氏と Raena Lim 氏は Style Theory というファッションのレンタルプラットフォームを試していた。サービスの順番待ちリストが3,000人以上にまで成長すると、シンガポールを拠点とする2人は、このアイデアには追い求める価値があると決断した。

彼らは母国でプラットフォームをローンチし、そして2017年にインドネシアに進出した。MadThread や The Treasure Collective といった他のスタートアップが存在し、同じようなサービスを提供していたが、Style Theory は地理的なカバー範囲や資金面で抜きん出ている。

Photo credit: Style Theory

同社は設立以来、2019年12月に SoftBank Ventures Asia がリードした1,500万米ドルのシリーズ B ラウンドも含め、2,500万米ドルを調達している。投資家の中には Alpha JWC Ventures や The Paradise Group なども挙げられる。

Halim 氏は Tech in Asia に次のように語っている。

今後数か月間でさらに多くの資金、おそらく200万米ドル以上を調達する機会があります。

同社のプラットフォームには20万人以上の登録ユーザがいるとしている。

見た目はファッションのスタートアップ、中身はロジスティクスのスタートアップ

服のレンタルは新しいビジネスではない。以前からいくつものブティックがこのサービスを提供している。一般的には、直接ショップに出向き、服を借り、着た後で返却する。

今日では、インドネシアの BelsbeeTheDressCodes、シンガポールの Covetella、タイの Style Statement、マレーシアの Lola のようなウェブサイトで、ドレスのコレクションをオンラインで借りることができる。しかしこれらのサイトが注力しているのは、結婚式や式典といった特別なイベント用の服である。

対照的に、Style Theory が注力しているのは普段着だ。同社が提供しているサブスクリプションサービスでは月額料金を払い、コレクションの中から無制限に、一度に3着から5着までを借りることができる。Lim 氏はこのプラットフォームを「クラウドワードローブ」と例えている。

このアプローチで同社はユーザを引き留めているが、ロジスティクスの観点からは悪夢のようなものだ。

弊社のビジネスは本当にユニークです。出て行ったものは戻ってくる必要があります。片道のロジスティクスだけを必要とする e コマースとは大きく違います。(Halim 氏)

彼が Style Theory を始めたときは、30社以上のサードパーティのロジスティクス企業とパートナーシップを結び、様々な倉庫管理システムを使用していた。一般的なロジスティクスビジネスにとってリバースロジスティクスは比較的小さな部分であるため、彼らの多くはそこに十分な投資をしていないということに同氏は気づいた。しかし、一般的にはサプライチェーンの中で製造元への返品を意味するリバースロジスティクスが、Style Theory にとっては消費者への商品発送と同じく重要だったのだ。不十分なリバースロジスティクスのソリューションは、顧客にとって多くのペインポイントを生じさせかねない。

返却のロジスティクスのプロセスは複雑だ。スケジュールに合わせて洗濯できるように、そして偽物でないことを確認しなければならないので、商品は時間通りに到着しなければならない。そして別の顧客が借りたいと言った際に簡単に取り出せるように、システムは服がどこに保管されているのかを理解しておかなければならない。

Halim 氏はこう回想する。

最終的に私たちは、これはどうやったら落とし込めるのだろうと自問しました。ビジネスの経済的な面を享受することはできるのだろうか?そのときから全てを査定し始め、ロジスティクスと倉庫のシステムを一から作り始めたのです。

左から:Raena Lim 氏、Chris Halim 氏。共に、Style Theory 共同創業者。
Photo credit: Style Theory

左から:Raena Lim 氏、Chris Halim 氏。共に、Style Theory 共同創業者。<br>Photo credit: Style Theory

共同設立者らはインサイトを求めて元 Redmart 従業員だった運営のトップに頼った。Halim 氏によれば、独自の RFID タグや倉庫管理システムを作るという決断、そしてシンガポールの配達員グループによって、顧客満足度は88%から98%に上昇している。同社は外から見るとファッションのスタートアップのように見えるが、内側から見ればロジスティクスのスタートアップの方が近いというのは同氏も認めるところである。

レンタルサービスは e コマースよりも時間に厳しいです。顧客は具体的に着る状況をすでに考えていますから。ある特定の状況で服を着たいと思うものです。弊社のユーザのリテンションはそこにかかっています。(Lim 氏)

Style Theory がシンガポールよりもずっと大きな市場であるインドネシアに進出した際、新たな難関に直面した。シンガポールとは違い社内の配達員に頼るということができなかったのだ。さらにずっと広いエリアをカバーするには、より大きな規模の配達業者が必要となったためである。幸運なことに、同国には仕事を頼むことができる、信頼できるサードパーティロジスティクス企業があった。

インドネシアではサードパーティのロジスティクスの方が、いろいろな意味で優れています。競争が多く存在するというのも、弊社にとって良いポイントです。(Halim 氏)

インドネシアで Style Theory は Gojek とコラボレーションしてジャカルタ内の翌日配達を提供し、宅配企業 Paxel とのコラボレーションでスラバヤには2日から3日で配達している。サービスに対する顧客満足度は90%以上だが、特に適時性と返却サービスにおいてはまだ改善の余地があると Halim 氏は言う。

Alpha JWC Ventures のマネージングパートナー Jeffrey Joe 氏はこう述べている。

ビジネスの最も重要な指標はリテンション率であると弊社は考えています。製品にどれだけの価値があるのか、顧客はお金を払い留まってくれるのか、それを証明するものだからです。

Halim 氏と Lim 氏は、インドネシアでビジネスをスケールすることに関して注意を払っていると認めている。現在は3,500万人が暮らすジャカルタ都市圏に注力しており、今年はそれを続けるつもりだ。同社はスラバヤでも小規模に運営している。

もし料金や速度の点で十分に良好なパートナーが見つかれば、弊社はメダンやマカッサルのような他の大きな都市へも進出するつもりです。ですが今のところは、まだジャカルタ都市圏に注力しています。(Halim 氏)

今年、インドネシアやシンガポール以外の他の国にも進出を計画しているが、詳細は明らかにされなかった。

純粋な物量というロジスティクス面の困難が、同地域に Style Theory のようなレンタルの大手プレイヤーがあまりいない理由の1つだ。

2018年に設立されたシンガポール拠点の MadThread は、エンジェル投資家コミュニティの AngelCentral からシードファンディングで51万3,000米ドルを受け取っている。SimilarWeb と Google Play のデータによれば、ウェブサイトの訪問者数アプリの総ダウンロード数は Style Theory に比べてはるかに少ない。

マレーシアでは Zarrel というスタートアップが同じサービスを2016年に提供しようとしたが、それ以来営業を停止している。

Alpha JWC の Joe 氏はこう述べる。

Style Theory のビジネスモデルを実際に行うのは簡単なことではありません。よく見てみれば非常に複雑なビジネスですし、彼らは上手く実行しています。Style Theory のようなレンタルビジネスでは、服の買い付けから洗濯まで、サービスの品質を維持するために強力なテック、マーケティング、そして運営の優れた能力が要求されます。そしてもちろん、これだけのスケールで何かを行うには大きな資金が必要です。

オンラインの服のレンタルはまだニッチな市場だが、将来は非常に有望だ。Research Nester の最近のリサーチでは、2018年のオンライン服飾レンタル産業は11億米ドルであるとされ、2027年までに28億米ドルに達すると推定されている。アジア太平洋地域は強力な成長を遂げ、2027年までに世界市場で22.14%のシェアを占めるようになると見られている。

後編へ続く)

【via Tech in Asia】 @techinasia

【原文】

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