Pages

Friday, September 23, 2022

ヘイリー・キヨコの壮大なヴィジョン──「過去を振り返り、愛するすべを学び、自分が何者なのかを知った」 - VOGUE JAPAN

ヘイリー・キヨコは子ども時代を過ごしたベッドルームを思い出している。少女時代に、バギーなボーイフレンドデニムなど、理想のファッションを想像してデザイン画を描いていた部屋だ。部屋に並ぶバスケットボールやソフトボールの大会で獲得したトロフィーの表面に映っているのは、イン・シンクやO-TOWNなど、当時の男性アイドルグループのポスターだ。壁のポスターから、ニック・ラシェイ(90年代のアイドルグループ、98 DEGREESのメンバー)が笑顔を振りまく。キヨコは子ども時代について「このころの私は自分のことを隠していたから、アイドルはみんな男性でした」と振り返る。その後6人の大統領、「ニューリーウェッズ 新婚アイドル:ニックとジェシカ」3シーズン、さらに1度のY2Kを経て(今のY2Kリバイバルも入れたら2度目)、キヨコは今いる場所にたどり着いた。成功を手にしたゲイの自分らしい姿で。

クローゼットから出てきた少女。

このオンラインインタビューで画面に現れたキヨコは、気さくなオーラをまとっていた。髪はジンジャーブレッドを思わせるキャラメルカラーで、快活によく笑い、いつも笑顔。彼女の背後には、フレットボードにパンダのエンブレムをつけたカスタム仕様のジェニングスのギターがある。ほかにも、マイケル・ケリーのアコースティック・ジャズベース、そしてマーティンの「バックパッカー」モデルのギターが目に入る。黒い服を着ているのは、食べ物や飲み物で薄い色の服をうっかり汚してしまわないためだ。実際、このインタビューの間も、愛飲する真っ赤なビーツのジュースが入ったグラスを手に持っていた。

31歳になったカリフォルニア生まれのキヨコの人生は、飛ぶ鳥を落とす勢いだ。7月29日には2枚目のフルアルバム『PANORAMA』がリリースされ、その後にはラウヴとのサマー・ツアーへ。このインタビューの数日後には、アルバムからの先行ファースト・シングル「フォー・ザ・ガールズ」を発表した。すでにアンセムになりそうな予感のこの曲のビデオでは、リアリティ番組「バチェロレッテ」をクィア目線でパロディにし、実際に「バチェラー」への出演経験があるベッカ・ティリーがカメオ出演している。

さらにこのMVとともに、もうひとつの発表があった。それはキヨコとティリーが付き合い始めて4年がたったということだ。このタイミングでようやく、2人は交際を公表する気持ちになったのだという。「フォー・ザ・ガールズ」のMVへのティリーのカメオ出演は、撮影直前に浮かんだアイデアだったが、最高のチョイスに感じられたとインタビューから数週間後、キヨコはメールで打ち明けてくれた。交際の公表は大いに話題を呼んだが、これは自分よりもティリーにとって大きな決断だったというのがキヨコの考えだ。

Adblock test (Why?)


からの記事と詳細 ( ヘイリー・キヨコの壮大なヴィジョン──「過去を振り返り、愛するすべを学び、自分が何者なのかを知った」 - VOGUE JAPAN )
https://ift.tt/5lThzS3
壮大な

No comments:

Post a Comment