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Monday, August 15, 2022

『ONE PIECE FILM RED』ルフィ役・田中真弓インタビュー「今回の映画は壮大なライブ」 - 超! アニメディア

 アニメ映画『ONE PIECE FILM RED』が、2022年8月6日より全国で公開中。コミックスの全世界累計発行部数が5億部を超える原作マンガ『ONE PIECE』の作者・尾田栄一郎氏が総合プロデューサーを務める本作は、物語のキーキャラクターであるシャンクス、そしてその娘のウタが登場することで話題となっている。

 そんな本作について、ルフィ役の田中真弓さんにインタビュー。作品の見どころに加えて、本作のテーマとなる「歌」「家族」についてもお話を聞いた。

シナリオを読んで衝撃を受けた

――『ONE PIECE』の映画は『STAMPEDE』以来、3年ぶりの新作となります。制作が決まったと聞いたときはどんなお気持ちでしたか?

 とにかく嬉しかったです。新型コロナウイルス感染症の影響で、アニメ現場も多くが変わってしまいました。みんなでアフレコ収録していたのが、今では基本1人か2人。多くても3人という状況です。みんなに会えないのが寂しいです。当たり前だと思っていたことがなくなったときの喪失感って、こんなにもあるんだと思いました。映画も今後はどうなるんだろうと思っていたところに、新作制作決定の報せ。しかも「RED」というタイトルだと聞いて、シャンクスのことを指しているとすぐに分かりました。もうワクワクが止まらなかったですね。

――そんなシャンクスが関わる本作のシナリオを読んだときの感想を教えてください。

「そう来たか!」と唸りました。ルフィを23年も演じてきたのに、シャンクスに娘がいるなんて聞いていなかったので、衝撃を受けましたね(笑)。というのも、シャンクスは原作でもまだまだ明かされていない部分があるから。『ONE PIECE』は、ずっとつながっている一つの物語なので、原作以外では今はまだ触れられない、明かせない部分もあるんです。なかでもシャンクスは物語の重要人物。尾田っち(原作者の尾田先生)がよくシャンクスに関わる物語の映画を許可したなと思いましたが、聞くところによると、どうやら尾田っちからの提案だったとか。なるほど、と納得しました。

――本作は「歌」がキーワードになっています。田中さんご自身はこれまで音楽から何か影響を受けた経験や思い出はありますか。

 昔、『シャボン玉ホリデー』っていう音楽番組をやっていたんです。私はそれが大好きでした。「ザ・ピーナッツ」や「ハナ肇とクレージーキャッツ」が出演していて、毎回の放送を楽しみにしていましたね。家族で「クレージーキャッツ」が出演するイベントにも毎年のように行っていました。植木等さん、かっこよかったなぁ。

――音楽の思い出って、心に深く刻まれますよね。

 ですね。今聞いても子供時代にスッと戻れちゃうっていうのがすごい。私、植木等さんの雰囲気が、ちょっと染み付いているんですよ。舞台で私がやっていることは、実は植木等なんだよなあって自分自身で思うこともあります。性別も違うので、見ている方はどう感じているのか分からないですが(笑)。

――知らず知らずのうちに、影響されていた。

 そうそう。子供ながらにカッコいいなと思っていた姿が、今も心に残っているんだと思います。

今回の映画『ONE PIECE』は壮大なライブ

――本作は「家族」もキーワードのひとつとなっています。田中さんにとって、「家族」とは、どのような存在ですか?

 愚痴とか他人には表立って言えないような自慢話をお互いに言い合える関係かな。私の旦那と息子は、自慢話も許容してくれるし、外では言えないような愚痴も聞いてくれるんですよ。本当に助かっています。いま私は血のつながりのある家族の話をしましたが、『ONE PIECE』には、血のつながりがない家族もたくさんいますよね。そういう関係もすごくいいなって思っています。

――家族は血のつながりだけで決まるものじゃない。

 そういう関係もあると思います。あと尾田っちって、母親を描かないじゃないですか。私、なぜ母親を描かないのか、一度聞いてみたことがあるんですよ。そしたら尾田っちが「真弓さん、冒険の対義語は何だと思いますか」って逆に聞いてきて。私が「日常?」と答えたら、「母親です。僕は冒険物語を描きたいので、母親は描きません」と言ったんです。母親がいたら、男の子は冒険がしづらいのか、なるほどと思いました。

――それは親離れ、みたいなものでしょうか。

 かもしれません。特に母親。自分にも息子がいるので、尾田っちの言葉が腑に落ちました。親としては寂しい気持ちもありますが、母親がいつまでもそばにいると、男の子は冒険しなくてもいいと思っちゃうのかもしれませんね。

――最後に本作の推しポイントを教えてください。

 今回の映画『ONE PIECE』は、壮大なライブです。私はウタの歌唱パートを担当されるAdoさんの歌声に圧倒されました。突き抜けるようなパワー、またそれだけじゃない表情を見せてくれる歌声は、本当に素敵です。そういう意味では、これまで『ONE PIECE』を知らなかった人も楽しめる映画になっているんじゃないかな。もしこの映画をきっかけに『ONE PIECE』に興味を持っていただけたなら、ぜひ一話から見てもらえると嬉しいですね!

――この映画をきっかけに『ONE PIECE』の輪がさらに広がるかも。

 そうなって欲しいですね!

プロフィール
田中真弓【たなか・まゆみ】1月15日生まれ。東京都出身。青二プロダクション所属。主な出演作は『ドラゴンボール』シリーズのクリリン役、『忍たま乱太郎』摂津のきり丸役、『サクラ大戦』桐島カンナ役ほか。

『ONE PIECE FILM RED』作品概要
公開日:2022年8月6日(土)より公開中
原作・総合プロデューサー:尾田栄一郎(集英社「週刊少年ジャンプ」連載)
監督:谷口悟朗
脚本:黒岩勉
音楽:中田ヤスタカ
キャラクターデザイン・総作画監督:佐藤雅将
美術監督・美術設定:加藤浩
色彩設計:横山さよ子
CGディレクター:川崎健太郎
撮影監督:江間常高
製作担当:吉田智哉
≪キャスト≫
田中真弓 中井和哉 岡村明美 山口勝平 平田広明 大谷育江 山口由里子 矢尾一樹 チョー 宝亀克寿
名塚佳織 Ado 津田健次郎 池田秀一
山田裕貴 霜降り明星(粗品 せいや) 新津ちせ
主題歌:「新時代 (ウタ from ONE PIECE FILM RED)」Ado (ユニバーサル ミュージック)
劇中歌楽曲提供:中田ヤスタカ Mrs. GREEN APPLE Vaundy FAKE TYPE. 澤野弘之 折坂悠太 秦 基博
配給:東映

(C)尾田栄一郎/2022「ワンピース」製作委員会

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