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Friday, April 8, 2022

キム・ソヒョン、お気に入りは“初対面キスシーン”『王女ピョンガン 月が浮かぶ川』インタビュー|オリコン|北國新聞 - 北國新聞デジタル

 俳優のキム・ソヒョン、ナ・イヌらが出演する韓国時代劇ドラマ『王女ピョンガン 月が浮かぶ川』のDVD-BOX発売(4月6日)を記念して、キム・ソヒョンのインタビューが到着した。同作は運命に屈しない2人、高句麗が人生の全てだった王女ピョンガンと、ピョンガンへの愛を歴史にした純朴な青年オンダルの純愛を描いた壮大な物語。

【写真】『王女ピョンガン』キム・ソヒョン×ナ・イヌキス寸前ショット

■「“愛する人たちを守りたい!”と強く思う」ピョンガンを演じて

――初めて台本を読んだ時の感想は?

 まずは、役者としてテンションが上がりました。今まで私が演技でお見せしてきた姿とは違って、すごく強い人物だったので。そして、前半ではアクション演技もあるので、視聴者のみなさんに新しい姿をお見せできそうでテンションが上がりましたね。正直、不安な気持ちもありました。自分にとっては大きな挑戦になるので、みなさんの感想や評価も気になりますし…。でも、せっかくなので思い切って挑戦しようという気持ちでこの作品にかかりました!

――ドラマのモチーフになった昔話「ピョンガン姫と馬鹿オン・ダル」は、韓国では知らない人がいないほど非常に有名な話ですね。しかしドラマの中のピョンガンは昔話のピョンガンと違いました。ドラマのピョンガンに対しての印象を教えてください。

 昔話のピョンガンは泣き虫な姫なので、個人的には脆(もろ)くて優しい印象が強かったです。一方で台本の中のピョンガンはとても強くて、ぶれることなく行動する人物でした。またドラマの前半では刺客としての鋭さも見せつつ、心の奥には深い傷を抱えている、複雑な人物でした。なので、ピョンガンの本当の姿は一体何だろう…と、気になりました。そんなピョンガンへの疑問は、演じながら少しずつ解けていきました。それが楽しかったです。

――ドラマのピョンガンについてより詳しく教えてください。

 ピョンガンはドラマの前半では刺客ヨム・ガジンとして生きていますが、カジンはとても繊細でどこか尖っている人物です。バラのトゲのように、自分を守るためにトゲを立てるんです。王女に戻ってからは、典型的なお姫様の脆くて弱いイメージではなく、とても強い姿を見せます。“高句麗を守りたい、そしてオン・ダルを、愛する人たちを守りたい!”と強く思って行動するすてきな人物です。

――ドラマにおいて「大義か、愛か」は物語の重要なテーマでした。キム・ソヒョンさんの人生において、一番大切なものは何ですか?

 私の人生で一番重要なもの…。大義か愛か、どちらかひとつだけ選ぶって本当に難しいですね。正直分かりません。でも、私は自分の人生で一番重要なのは、「自分の幸せかどうか」だと思います。大義を選んだことから来る幸せ、愛を選んだことから来る幸せ。どんなものであれ、自分が一番幸せになれる方を選ぶべきだと思います。

■一人三役に挑戦した役作り「本当に深く人物研究」

――優れた武術の実力を持つカジンを演じるために、どんな準備をされましたか?

 残念ながら準備時間が十分ではありませんでしたので、現場での確認を徹底しました。どの角度から、どう動けばアクションをきれいに見せられるのかを自分でも研究し、アクション監督とたくさん相談しながら演じました。また、他の役者さんのアクションシーンでの動きも参考にしました。

――本作のため、参考にされたドラマや映画がありますか?

 特に参考にしたものはありませんでした。まねてしまいそうな気がして…。それより、現場での自分の感情とシーンの状況に最大限集中して、私だけのピョンガンを見せるために努力しました。

――踊り子に紛れて踊るシーンがありました。今回の演技のためにどれくらい練習しましたか?

 3回くらい、習いに行きました。すぐ撮影が始まったのであとは撮影の合間に練習するしかありませんでした。家で練習したおかげか、思ったよりスムーズに踊ることができました。

――今まで出演された他の時代劇で見せていた姿と全く違う姿を見せてくれました。どんな点に気をつけて演じましたか?

 今まで幾つかの時代劇で演じてきましたが、今回は一人三役で、刺客のヨム・カジン、ピョンガン、そしてピョンガンの母親であるヨン王妃まで3人のキャラクターを演じないといけませんでした。他の作品で演じてきた人物とは大きく違ったキャラクターたちなので、今まで演じてきた役と“差をつけること”は特に気にすることもなく演じました。一番大事にしていたのは、今回の3人のキャラクターに集中して、それぞれどう演じたらいいのか、3人の女性の違いをどう細かく表現したらいいのか、などを考えていました。そのため、今回は本当に深く人物研究をしたと思います。

■一番記憶に残るシーンは“初対面キスシーン”

――ドラマの中で一番記憶に残るシーンとセリフ、その理由を教えてください。

 ドラマ前半で、記憶を失った刺客ヨム・カジンはオン・ダルに出会って自分が誰なのかを考え始めます。そこで「自分のことをちゃんと知るべきだ」と話すシーンがあります。自分が誰なのか、どうしてこんな人生になったのかを知るのはつらいけど、知らないと自分自身を失ってしまうという内容のセリフですね。そのセリフを言う時、すごく共感しました。知らない自分を知ることは怖いことかも知れないですが、それでも知るべきだと思います。自分自身のことを自分が一番深く知ってこそ、自分の人生を完全に自分のものとして生きていけると思うので、そのセリフがとても印象深かったです。

――ドラマの中で、ピョンガンはオン・ダルと一緒の時は自然と笑顔がこぼれて柔らかい表情になっているのがとても伝わってきました。オン・ダルとのラブラインを作っていく際に、特別に気をつけたことはありますか?

 最初、ピョンガンはオン・ダルに対して尖った態度を取っていました。オン・ダルはいつもニコニコ笑っているのに、ピョンガンはピリピリしていましたね。彼女にとってオン・ダルは見たことの無い性格の人物だったんです。「こんな人は初めて。一体どう接したらいいんだ…!?」と戸惑っていたはずです。

いつも笑顔でピョンガンの傷を癒してくれるオン・ダルに、少しずつ心を開いていく中で、少しかわいい姿が出てもいいかなと思いました。刺客ヨム・カジンはいつも冷静で冷たい人物ですが、オン・ダルと一緒にいる時は彼女の中にある暖かさが少し見えたらいいなと。そう思いましたので、オン・ダルに心を開き少しずつ親しくなっていく様子を見せられるように演じました。

――ナ・イヌさんとたくさんコミュニケーションを取られたと思いますが、一番よく相談したのはどんな部分ですか?

 ナ・イヌさんはオン・ダルそのものでしたし、私もピョンガンになり切っていたので、特別な相談は必要ないくらい、お互い自然に息が合っていました。ただ、2人でいるシーンは、とにかくこの2人をかわいく見せる方法を研究しました。口げんかをするシーンもかわいく見せたくて、アドリブに関しては結構話し合いました。

――ナ・イヌさんとの演技が好評でした。共演してみていかがでしたか?ナ・イヌさんの印象は?

 まずは「背がとても高い!」と思いました(笑)。今回初共演で、私は最初少し人見知りをする性格なのですが、ナ・イヌさんがすごく気さくな方で、先に話しかけてくれたおかげで、すぐに打ち解けられました。早く仲良くなれたので、現場の雰囲気もすごく良く、「仲良くならなきゃ!」という変なプレッシャーもなく楽な気持ちで演じることができました。

 一番息が合っていたシーンは、ナ・イヌさんとの初めての撮影でキスシーンがあったんですが…初対面でキスシーンですし、不自然に見えたらどうしようと少し不安でした。でも、そんな“初対面キスシーン”という気まずさと照れくさい雰囲気がむしろシーンの状況とも似ていたからか、すごくかわいシーンに出来上がったと思います。視聴者の方々もそのシーンを気に入ってくださったようで、反響もよかったです。初対面なのに良い結果が出せたシーンで、記憶に残っています。

――本作を通して、ご自身にはどんな変化がありましたか?

 とても多くのことを学んだと思います。何よりも皆と力を合わせること、そしてブレないことを学びました。最初は、自分にこの作品を引っ張っていく力があるのかと少し不安と疑問がありましたが、どんなに大変な状況になっても、私が全力を出せばみんながもっと楽しく幸せな気持ちで仕事ができるということを、今回の作品を通じて実感しました。それが分かると、大変な現場でもたくさん笑えましたし、オープンマインドになれました。役者としても成長できた作品ですが、人間キム・ソヒョンとしても、皆と一緒に力を合わせて働くことを学べた作品でした。

――次の目標、かなえたい夢は?

これからの目標は“成長し続ける役者”です。役者は学ぶことを止めてはいけないという言葉がとても好きですが、その言葉通りに、これからも努力し、多くのことを学び、どんどん成長していく役者になることが私の目標です。

時代劇ドラマ『王女ピョンガン 月が浮かぶ川』に出演するキム・ソヒョン

時代劇ドラマ『王女ピョンガン 月が浮かぶ川』に出演するキム・ソヒョン

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