ゲームソフトの開発で知られるPanicがクランク付きゲーム機「Playdate」を発表してから2年以上が経ち、ついに予約開始日が発表された。7月29日(米国時間、日本では30日未明)である。
Playdateのチャーミングな明るい黄色の本体の横には、独特のクランクが付いている。そして179ドル(約19,700円)という価格には、Playdateのためだけに開発された24本のゲームが含まれている。
購入直後に24種類のゲームをすべてプレイできるわけではない。Panicは毎週2本のゲームをWi-Fi経由で配信する。それが3カ月続き、最終的に24本すべてが揃うというわけだ。これは「シーズン1」のゲームについての情報であり、残念ながらPanicは「シーズン2」の情報をあまり公表していない。
「今後のゲーム配信の方法を決める前に、Playdateがどれだけ関心を集めるのか見極めたいと思っています」と、Panicの広報担当者はメールで回答してくれた。「わたしたちは必要に応じて調整を進めていきます。現在はあらゆる選択肢を検討中であり、まだ何も決まっていません」
なお、Panicは基本的にソフトウェア会社であり、さまざまなプラットフォームへのゲームの提供で成功している。なかでも「Firewatch」は人気を集めた。
クランク操作の面白さ
今回はPlaydateのテスト機で1週間ほど遊んでみた。この小さなガジェットは、例えば電車を待っているときなど、手持ち無沙汰なときに楽しく遊べる。大きさは束になった未使用の付せんくらいで、ほとんどの服のポケットにすっぽり収まる。
実際に「Crankin’s Time Travel Adventure」「Lost Your Marbles」「Whitewater Wipeout」「Saturday Edition」といったゲームを遊んでみた。ゲームボーイなどの端末で慣れ親しんだゲームのような深みは必ずしもないし、長時間遊べるわけでもない。だが、驚くほどやりがいがある。
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最近のモバイルゲームは、アプリ内購入や広告、タッチスクリーンの操作性の悪さなどが特徴である。それとは違い、Playdateは物理的な要素に楽しさを感じることができる。
なかでも特徴的なのがクランクだ。引き出して、回転させながらゲームを操作する。すべてのゲームでクランクを使うわけではないが、クランク操作のあるゲームは目を引く。サーファーが波の上で技を繰り出したり、ビー玉を動かしてクリアを目指したり、時間を制御したりできる(悲しいことに、クランク操作にピッタリだと思われる釣りゲームはまだない。ぜひとも獲物を引き寄せる感覚を楽しませてほしい!)
「Crankin’s」のようなゲームは特に難しい。クランク操作を素早く正確にこなす必要があり、何回も失敗する。だが、レヴェルをひとつクリアするごとに大きな達成感があった。
ハードウェアについては、USB-Cの充電ポートとヘッドフォンジャックを備えており、ユーザーの顔のほうを向いたモノラルのスピーカーもある。スピーカーから流れてくる音は驚くほど大きく、レトロなサウンドが楽しい。
問題をひとつだけ挙げるとすれば、それは1ビットの白黒画面ということになるだろう。画質はいいがバックライトがないので、明るい場所でないと遊べない。夜に自宅で遊ぶ際には、画面の状態を把握するために常に照明のほうを向いていなければならなかった。つまり、Playdateは暗いところでは遊べない。
今後数週間かけてこのゲーム機でもっと遊び、さらに詳しくレヴューしたいと思っている。
日本での予約は30日午前3時から
Panicはウェブブラウザー上のプログラミング環境を整えており、誰もがPlaydateに対応したゲームを簡単につくれるようにしている。Playdateをもっていれば、ほかの人がつくったゲームを簡単にサイドローディングできる。
シーズン2の配信までは何カ月もかかるかもしれない。だが公式のゲームを待つ間、インディー作品をプレイできる可能性があるのだ。
本体の予約に伴い、周辺機器もふたつ発売される。ひとつは、磁力で取り付けられる画面保護用のカヴァー。そしてワイヤレス充電をしたければ、磁石で固定できるスタンドもある。スタンドはBluetoothのステレオスピーカーとしても使用でき、黄色のペンとペン立てが付属する。
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予約は米国太平洋標準時の7月29日午前10時(日本時間の7月30日午前3時)に始まる。Panicは第1弾として今年中に20,000台の出荷を予定しているが、ユーザーの手元に届く正確な日は発表されていない。手に入れたら、まずはクランクを回して楽しみたい。
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