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Saturday, May 22, 2021

勝興寺に参拝3倍 高岡、平成の大修理後、1カ月6941人 壮大伽藍と生活空間人気|社会|富山のニュース|富山新聞 - 北國新聞

勝興寺の寺宝を眺める参拝者=高岡市伏木古国府

勝興寺の寺宝を眺める参拝者=高岡市伏木古国府

  コロナ前の一昨年比

 「平成の大修理」が行われた高岡市伏木古国府の重要文化財勝興寺で、4月11日の竣工(しゅんこう)式から1カ月間の参拝者数が、新型コロナウイルス感染拡大前の一昨年同期比で3・2倍となったことが分かった。江戸期の姿を残す壮大な伽藍(がらん)と当時の生活ぶりを示す室内空間が人気を得ており、関係者は国宝化に向け、魅力の発信や感染対策を徹底した参拝者のもてなしに力を入れる。

  感染対策徹底、国宝化へ発信

 寺務所によると、4月11日の竣工式から今月10日までの参拝者数は1日当たり平均で平日が約150人、休日が約360人訪れ、計6941人だった。3月の2809人、一昨年同期の2150人を大きく上回った。

 観光ボランティアガイドグループ「比奈(ひな)の会」の金子榮子会長によると、「金之間(きんのま)」と呼ばれる奥書院、住職との面会時に勅使が座ったと伝わる大広間の「上段の間」の豪華なつくりや珍しさに関心を寄せる参拝者が多い。

 現在、新型コロナの影響でガイドは休止しているが、ガイドの際は参加者の健康チェックを行った上で、広い本堂や台所を選んで拡声器を使って案内するなど、密や飛沫(ひまつ)を避ける工夫をしてきた。

 境内の参拝時には、手指の消毒やマスクの着用を徹底している。

 寺では竣工を機に、4月から建築物の特徴や歴史を解説する音声ガイドを導入した。文化財の活用へ、寺宝展「勝興寺のしつらい展」が22日に開幕した。

 ただ、参拝者増加で駐車場確保が課題となっている。現在、境内のほか、JR伏木駅前の観光駐車場の利用を勧めており、それらが満車となるイベント時は近くの保育園や企業の駐車場を活用してきた。

 コロナ収束後はさらに参拝者が車で訪れる可能性があり、勝興寺文化財保存・活用事業団の高田克宏専務理事は「駐車場不足の問題も将来的に検討し、寺を地域の人に広く活用してもらいたい」としている。

 勝興寺は1998(平成10)年から本堂、書院および奥書院など12棟の重要文化財建築物の保存修理を経て、今年完工した。

  寺格と歴史示す寺宝15点、しつらい展始まる

 22日、勝興寺で始まった保存修理事業竣工記念「勝興寺のしつらい展」では、桃山時代から伝わる茶道具や香道具などの寺宝15点が並び、参拝者に寺格の高さと歴史の奥深さを伝えた。

 大修理で新たに見つかった書院の「台子(だいす)の間」では、羽柴秀吉から10代住職顕幸に下賜されたと伝わる富山県指定文化財「烏帽子形南蕃水指(えぼしがたなんばんみずさし)」などが展示された。

 高岡市赤祖父の主婦京井淑子さん(70)は、「昔にタイムスリップしたような空間で、ぼんやりとした明かりが引き立てるお宝の素晴らしさに感動した」と話した。

 展示は6月13日まで。参拝料(文化財協力金)は大人500円となっている。

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