筆者は普段ゲームはほとんどしない非ゲーマーですが、2020年のベストバイのひとつに「Oculus Quest 2」をあげます。家で過ごす時間が長かった今年、外出がままならない中で溜まりに溜まったストレスが爆発せずに済んだのは、VRのおかげだと思うからです。
筆者がOculusプラットフォームのVRデバイスに初めて触れたのは、スマートフォンをセットして使用する「Galaxy Gear VR」でした。Oculusはデバイスごとにプラットフォームが異なり、PCにつなぐ本格的な「Oculus Rift」は対応アプリも多いですが、「Gear VR」で楽しめるコンテンツはかなり限定的です。非ゲーマーにはなおさらそうで、いくつかのコンテンツをサンプル的に楽しんだあとは、主に自分が360度カメラで撮影した映像を、ほかの人に見せるために使っていました。
一昨年にはスマホもPCも不要で、スタンドアロンで使える「Oculus Go」を購入し、チャットや「YouTube VR」などを楽しむようになりましたが、昨年発売された「Oculus Quest」の購入は見送りました。ゲームをしない筆者に仮想空間を動き回れる6DoFが必要か疑問だったことと、価格が高かったこと、何よりその頃にはすっかり「Oculus Go」のアプリに飽きてしまっていたからです。
にもかかわらず今年、再び「Oculus Quest 2」に関心が向いたのは、やはりステイホーム期間が大きかったと思います。予定していたダイビング旅行がキャンセルになってすっかり気落ちしていたとき、久々に「Oculus Go」を引っ張りだし、「YouTube VR」で360度の海中映像を見たら、自分でもびっくりするぐらい癒やされました。ちょうどソフトバンクの「VR SQUARE」が「Oculus Go」に対応したので、ライブ映像に没入してリアルなライブに行けないストレスを発散することもできました。
「Oculus Quest 2」はまさにそんな、筆者のVR熱が再沸騰している絶妙のタイミングでリリースされました。しかも価格はなんと3万円台から。そりゃあ手も伸びるというものです。
ただ実際に使ってみるまでは相変わらず、筆者のようにVRを「見る」だけの人にはちょっとオーバースペックかなと思っていました。それが使い始めてほんの数時間で、「Oculus Quest 2最高かよ!」と叫ぶことになるとは……。その理由は主に3つあります。
理由その1:解像度が高く没入感がすごい
「Oculus Go」の2560x1440(片眼あたり1280x1440)対して、「Oculus Quest 2」は3664x1920(片眼あたり1832x1920ドット)と、解像度があがっています。ホーム画面の段階であきらかに映像がクリアで、「YouTube VR」で同じ360度映像を見ても没入感がまったく違う印象。解像度が高いおかげか、少々動きのある映像でもVR酔いせずに楽しめます。筆者は割と酔いやすい質なので、これは本当にうれしいポイント。布製ヘッドバンドにを採用していることもあり、6DoF対応ながら「Oculus Go」と大きく変わらない軽さも有り難いですが、一方でコンパクト故にメガネを着けては装着しずらいです。
理由その2:日本語で楽しめるアプリが多い
「Oculus Go」に割と早い段階で飽きてしまった理由のひとつが、日本語対応アプリの少なさでした。映像を見るだけならまだいいのですが、非ゲーマーでも遊びやすい物語を進めていく系のアドベンチャーゲームは、言葉がわからないとどうにもなりません。英語が苦手な非ゲーマーには、楽しめるアプリがかなり限定的でした。その点、「Oculus Quest 2」は量販店でも取り扱いがされるなど、日本での販売に力を入れているだけあり、日本語対応のアプリが結構充実しています。人気タイトルの日本語対応も進められていて、最近も「POPULATION: ONE」という人気ゲームが日本語対応になりました。
理由その3:身体動かすゲームが楽しいかも
もともと出不精ではあったのですが、コロナ禍で引きこもる生活が続き、さすがにこのままでは運動不足で退化するのではないかと、不安になってきました。人気の「BEAT SABER」などをプレイすれば、楽しく運動できて一石二鳥では?というのが、「Oculus Quest 2」を使う動機のひとつだったのですが、6DoF対応のVRで身体を動かす楽しさは、筆者の想像以上でした。「BEAT SABER」はもちろんですが、「プレイステーション2」で遊んだ懐かしの音ゲー「スペースチャンネル5 VR あらかた★ダンシングショー」は、ゲームの世界に入り込んだ感があってかなり楽しい上に、まじめにやるとなかなかの運動量になります。
「YouTube VR」で世界中の360度映像を見たり、「National Geographic Explore VR」というゲームで世界遺産を体験することで、旅行に行けない鬱憤はだいぶ解消されました。また「Down the Rabbit Hale」や「The Room VR: A Dark Matter」といった日本語にも対応したアドベンチャーゲームは、没入感が高く現実逃避に最高でした。音ゲーのほかには「The Thrill of the Fight」というボクシングゲームも、運動不足解消&ストレス発散になりました。このほか、まだ始めたばかりですが、「VRChat」で知らない人と話せるのも、コミュニケーション不足を補うのに良さそう。このように、コロナ禍のストレスは「Oculus Quest 2」のおかげで、かなり軽減されています。
6DoF対応だと指定した範囲内で、VR空間を動き回れるのが魅力ですが、筆者はずぼらなので運動のためにやるゲーム以外は、座位で楽しめるのも有り難い点。どこかのSNSで、ハンモックチェアに座ってVR映像を見ると浮遊感が増すと書いてあるをの見て「オーシャンリフト」という、ダイビングアプリで試してみたところ、かなりその気になれました。「オーシャンリフト」は「Galaxy Gear VR」から楽しめたアプリですが、今年Quest版が日本語対応となり、遊びやすくなりました。この調子でどんどん日本語化が進み、非ゲーマーの筆者にも楽しめるアプリがもっと増えることを期待しています。
からの記事と詳細 ( 非ゲーマーにも「Oculus Quest 2」をオススメできる理由|ベストバイ2020 - Engadget日本版 )
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