大分市は、渋滞緩和や環境負荷の軽減などを目的に、自転車とバスを利用して目的地を目指す「サイクルアンドバスライド」の実証実験を4月1日に開始する。バス停の近くにあるイオン九州の店舗や行政施設に専用駐輪場を設け、スムーズな乗り継ぎを促すなどして「新しい移動」の可能性を探る。(大分経済新聞)
市とイオンが2012(平成24)年に結んだ「地域貢献協定」に基づいて実施。自宅などの出発地から自転車でバス停に向かい、付近(350メートル以内)の専用駐輪場に駐輪し、バスに乗り換えて移動する。九州初の取り組みでテスト期間は1年間。市では「移動手段の選択肢が増え、自動車からの利用手段転転換による市中心部の渋滞緩和、二酸化炭素の排出削減、路線バスと自転車の利用促進などが見込める」としている。
専用駐輪場はイオンの光吉店(駐輪台数6)と高城店(9)、ホームワイドの高城店(6)、宮崎店(3)、戸次店(11)、大在店(12)、プラス賀来店(6)、ワイドマートの宗方店(8)と森町店(6)、大南市民センター(4)、野津原市民センター(4)、佐賀関市民センター(5)の12カ所で計80台分を確保。利用側のメリットとして「自転車に乗ることで健康にも良い」「バス乗車時に仕事の準備や読書ができる」「駐車場料金やガソリン代の軽減」などを挙げる。利用者へのアンケートなどを基にニーズや乗り継ぎ環境の課題などを検証する。
専用駐輪場の利用は無料。事前に市都市交通対策課(TEL 097-537-5690)へ申込書を提出するか専用サイト(3月16日開設)から申し込む。先着順。
2日に市役所で開かれた合同記者会見には佐藤樹一郎市長、柴田祐司イオン九州社長らが出席。佐藤市長は「市民がより便利に快適になり、自動車に頼らなくても済む環境づくりを目指したい」、柴田社長は「この取り組みがうまくいくようであればスペースを増やすことなども考えたい」と話した。
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