Pages

Sunday, October 3, 2021

きこり兄弟追うドキュメンタリー映画「木樵」山と生きる豊かな日常伝える - 岐阜新聞



  • 高山市滝町で樹齢100年を超えるスギを切り倒す面家一男さんを撮った、映画「木樵」の一場面(宮﨑さん提供) 
  • 監督を務めた宮﨑政記さん=岐阜新聞・岐阜放送ひだ高山総局 

 岐阜県下呂市小坂町出身の映画監督・宮﨑政記さん(70)=東京都=が、高山市のきこりの兄弟に密着したドキュメンタリー映画「木樵(きこり)」が完成し、11月に同市内で上映される。宮﨑さんは「兄弟の人間としての豊かさや山が持つ壮大な力など、何か一つでも見る人が感じ取ってくれたら」と話す。

 宮﨑さんは1976年からフリーの映像作家として活躍。代表作に高山市高根町で暮らす高齢者を写したドキュメンタリー「ここに居(お)るさ」などがある。

 映画は、およそ50年間きこりの仕事で生計を立てている高山市滝町の面家一男さん(70)と弟の瀧根清司さん(67)=いずれも撮影当時=が主人公。2人とその家族、弟子たちの日常を1年にわたり追い掛けた。

 「飛騨地域は面積の9割が山林。生活と山を切り離すことはできない」と話す宮﨑さん自身も、きこりだった父親の背中を見て育った。中学卒業後、林業科のある高校へ入学。進路を変え18歳で上京するまで「山で育ったと言っても過言ではない」。撮影中も、木を切る兄弟の背中に「ああ、おやじがいる」と父親が重なった。宮﨑さんは「飛騨で育った自分と同年代の多くの人が、同じことを感じるのでは」と語る。

 宮﨑さんは「この映画は林業の現状を訴えるために撮ったのではない」と強調する。林業の最盛期にきこりになり、状況が厳しくなるばかりの中で仕事を続ける兄弟は「確かに経済的に苦しい時もあったかもしれない」。それでも彼らと過ごして感じたのは、「とても豊かな人生を過ごしているということ。見た人にもそれが伝われば」と願う。

 上映会は11月7日、高山市昭和町の市民文化会館で。午前10時、午後1、4時、6時30分の4回上映する。一般1200円(前売り千円)、高校生以下500円。前売り券の購入、問い合わせは笠原木材、電話0577(52)2525。

カテゴリ: エンタメ



Adblock test (Why?)


からの記事と詳細 ( きこり兄弟追うドキュメンタリー映画「木樵」山と生きる豊かな日常伝える - 岐阜新聞 )
https://ift.tt/3Ddw76v
壮大な

No comments:

Post a Comment