なぜ、日本は男尊女卑の風潮が根強いのか。日本はレイプや痴漢など性犯罪を題材としたアダルトコンテンツが多く、子供たちは世界で一番アダルトサイトにアクセスしている。ジェンダー論の第一人者で関西学院大学客員教授の大崎麻子さんは「数年前に起きた東大生による強制わいせつ事件の背景にあるのは、偏差値の低い女性より成績優秀な自分は偉いという考え方。家庭で正しい性教育をしないと、子供が将来こうした事件の加害者になる可能性はゼロではない」と警告を鳴らす――(後編/全2回)。
親がジャンダーに縛られると子供も縛られる
【質問1】Q:「ウチの娘に、女の子らしくない、とついつい言ってしまいます」
社会や学校などでは、表向きは「男性らしさ」「女性らしさ」を押し付けられることは減りました。しかし、目に見えにくい部分には、まだまだ男性・女性という区分けが色濃く残っています。
私は現在、関西学院大学でジェンダー論を教えています。選択科目なので、女子学生が受講するイメージを持たれる方もいるかもしれませんが、受講生の40%近くが男子学生です。
毎年、最初の授業で男女混合の班に分かれ、“性別で得したこと、損をしたこと、あきらめたこと”について話し合います。
大学生にとって直近の“あきらめたこと”として挙がってくるのが、進路選択です。文学部に進学したかったのに、親から“男は将来家族を養わないといけないから”と他学部に進学するよう言われた男子学生や、実家から通える大学という条件を親から提示された女子学生もいました(※図表1)。
現在好評発売中の『プレジデントFamily春号』では、特集「子育て新常識ベスト100」として、「御三家、新機軸校、海外エリート校の校長が考えていること、名門校校長インタビュー『今、家庭でやっておくべきこと』」「新時代に輝く子になる! 10賢人の知恵(高濱正伸・齋藤孝・山極壽一ほか)」「第1回共通テストでわかった これから必要な力」なども掲載している。ぜひ、手にとってご覧下さい。
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壮大な
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