地球の生き物はこれで少し、ホッと一息をつくことができるかもしれない。米航空宇宙局(NASA)は26日、「2068年衝突」が懸念されていたアポフィス小惑星について、少なくともあと100年は地球に衝突することはないと見通しを発表した。
NASAは声明で、「2068年の衝突はもはや可能性の範囲内になく、我々の計算では、少なくとも今後100年は衝突リスクがないことが分かった」と述べた。
2004年に発見されたアポフィス小惑星について、NASAはかつて地球にとって危険だと警告していた。2029年と2036年に接近すると予測されたが、この見通しは後に否定された。2068年にも接近の危険があるとされていたが、NASAはそれを今回、最新解析をもとに否定した。
古代エジプトの混乱と暗闇の神「アポフィス」にちなんで名づけられた小惑星は、直径推定340メートル。今年3月5日に、地球から1700万キロ離れた位置を通過した。
専門家たちはレーダーで観測したデータをもとに、太陽を中心に公転するアポフィスの軌道を計算し直した。その結果、2068年を含め当面は地球に衝突するリスクがないことを断定するに至った。
NASAで地球に近接する天体を研究するダヴィド・ファルノッキア博士は、「自分が大学卒業後に小惑星の研究を始めた当時、アポフィスは危険な小惑星の代表例だった。それが危険リストから外されて、かなり満足している」と話した。
「(アポフィスが)2029年に接近する際に科学的データを得るのを、NASAは楽しみにしている」と、博士は述べた。
アポフィスは2029年4月13日に、地球表面から3万2000キロの位置を通過する見通し。この距離は地球と月の間の距離の約10分の1で、アジア、アフリカ、欧州の一部など東半球から観測できるようになる。天体望遠鏡や双眼鏡がなくても、肉眼で確認できると予想されている。
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