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Sunday, February 21, 2021

なんかもぞもぞする動き… 史上最高解像度のDNA動画、想像以上にうにょうにょしていた - GIZMODO JAPAN

DNAって、こんなにうにょってるんだね…。

最新の研究で、史上最高解像度のDNAの動画が明らかになりました。DNAのねじれやもぞもぞする動きを見ることができます。

ネイチャー・コミュニケーションズ誌で発表された新しい論文によると、デオキシリボ核酸(別名DNA)は細胞内に詰め込まれて歪むと、非常にアクティブになるそうです。この動きは、DNAの1分子の最高解像度の画像を用いたコンピューターシミュレーションによって明らかになりました。新しい研究では、これまでベールに包まれていた自己複製分子の動きを明らかにし、最終的に新しい遺伝子治療の開発につながる可能性も示唆されています。

「"百聞は一見にしかず"と言うが、DNAのような小さなものでは、DNA分子全体のらせん構造を見ることは非常に困難だった。私たちが開発した動画では、DNAのねじれを今までにないレベルで詳細に観察することを可能にしている」とシェフィールド大学の材料科学者で、論文の筆頭著者であるアリス・ペイン氏は、同大学の声明でこう述べています。

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DNA分子の原子間力顕微鏡画像
Image: A. L. B. Payne et al., 2021/Nature Communications

これまでの研究でも顕微鏡を使って、DNAとねじれたはしごのような構造を観察してきましたが、分子が静止した状態に限られていました。これまで見ることが難しかったのが、DNAの強烈な巻きつきがその二重らせん構造にどのように影響を与えているかという点です。この問題を解決すべく、ペイン氏らは高分解能原子間力顕微鏡(AFM)と分子動力学計算機シミュレーションを組み合わせ、DNAのねじれを明らかにしていきました。

長く高度に組織化されたDNAの鎖は私たちの細胞の中にぎっしりと詰め込まれています。この新しい研究が示すように、驚くほどダイナミックな物理的な行動が見られました。

研究の共著者で、ヨーク大学の講師であるアグネス ・ノイ氏は、この顕微鏡画像とコンピューター シミュレーションによって「DNAの二重らせん構造の各原子がどのようにダンスしているかをトラッキングすることができる」と述べています。

またこの研究で、DNAの両端で小さな鎖が結合されループ構造を形成している、DNAミニサークルも分析しました。DNAミニサークルは以前にも報告されていて、健康状態の重要な指標になると考えられています。

「リラックスした状態(ねじれがない状態)」のDNA ミニサークルの顕微鏡写真を見るとほとんど動きがありませんが、「ねじれ」が生じることによりループが活性化し、より活発に動きます。このようなダイナミックな動きは、DNAが結合相手を見つけ、成長していくという重要な役割を果たしているのかもしれません。

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DNA分子の原子間力顕微鏡画像
Image: A. L. B. Payne et al., 2021/Nature Comm

新しい原子間力顕微鏡はDNA ミニサークルが実際にどのように「シワがあるか、泡があるか、ねじれているか、編成しているか、奇妙な形をしているか」を「驚くほど詳細に」示してくれます。「いつかコントロールできるようになることを願っている」と、本研究用にミニサークルを提供したベイラー医科大学の生物学者 リン・ゼキードリヒ氏は、声明の中でこう述べています。

DNAについて見識がより深まり、そしてこれはどのようにしてこれほどコンパクトになることが可能なのか、DNAをベースにした診断法や治療法の改善など、まったく新しい医学的介入の開発につながる可能性があるそうです。

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