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Saturday, February 6, 2021

10年に壮大なサーガについに終止符が打たれる!『ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ』を発表 - IGN JAPAN

スクウェア・エニックスは、2021年2月6日に「ファイナルファンタジーXIV新情報発表会」を開催した。本来ならファンを交えて盛大に盛り上がるオフラインイベントであるが、昨年からのコロナ渦の影響で今回はメディアや一部関係者のみを招いた無観客での実施となった。

イベント冒頭にPVが流され、新たな拡張パックの名称が『ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ』(以下、暁月のフィナーレ)であると発表された。パッチ5.2から5.3の間、約2カ月開発が止まっていたという状況もあり、この「暁月のフィナーレ」のリリース時期もずれ、今年の秋の発売を目指して開発が行われている。

そうしたこともあり、「暁月のフィナーレ」に関する情報も本イベントと近日開催されるデジタルファンフェスの2回にわけて発表される予定だ。

プロデューサーの吉田直樹氏。
プロデューサーの吉田直樹氏。

はじめに発表されたのは、新たな複数のジョブだ。前回のファンフェスで発表新ジョブを発表したときに、世界中のプレイヤーから「ヒーラーがいない」という突っ込みが入った。そこで今回は、ヒーラーと近接物理DPSのふたつのロールが追加される。新しいPVにも登場していたアルフィノが、新ジョブにチェンジする。ちなみに新たな近接物理DPSに関する情報は、次回のデジタルファンフェスで公開される。

この新しいヒーラーのジョブ名は「賢者」だ。白魔導士、学者、占星術師に続く第4のヒーラーで、使用する武器は賢具と呼ばれるFF14オリジナルの武器になっている。魔力を操作するものだが、どことなく見た目がガンダム風になっていることもあり人気が出そうだ。

対応クラスはないため、いきなりジョブからスタートすることができる。ただし初期レベルは70からとなっている。自分のキャラクターがレベル70以上で、「暁月のフィナーレ」の権利を保有している状態で利用が可能となるというわけだ。

 

この賢者は、バリアヒーラーという役割になっている。「暁月のフィナーレ」のバージョン6.0からは、ピュアヒーラー2ジョブ、バリアヒーラー2ジョブと区分されたバランスになる。そのため、現在の占星術師はピュアヒーラー寄りに回収される予定だ。こちらの詳細については、後日発表されるとのこと。

FF14では、各ジョブでゲーム体験を変えるというのもコンセプトのひとつとなっている。この賢者の場合は、一時的に自分の魔法を強化するという新たなプレイ感をコンセプトに開発が行われている。そのため、従来までのヒーラーとはひと味違ったプレイ感が味わえるようになっているのだ。

賢者になるためのジョブクエストは、リムサ・ロミンサから開始される予定になっている。そのため、拡張パックを手に入れてすぐにジョブを解放してゲームを進めていくといった遊ぶ方もできるようになっている。

 


「ハイデリン・ゾディアーク編」完結ですべての謎が解き明かされる!

ファイナルと付けつつ、なかなか終わらないところが「ファイナルファンタジー」らしさのひとつでもあるが、今回の「暁月のフィナーレ」では、これまで10年の長きにわたり続いてきたサーガ「ハイデリン・ゾディアーク編」がついに完結を迎える。

旧版から大きな変更を加えて2013年にリリースされた「新生エオルゼア」は、“新生”の朝だ。拡張パック第1弾の「蒼天のイシュガルド」は、“蒼天”の昼。拡張パック第2弾の「紅蓮のリベレーター」は“紅蓮”の日暮れ。世界中で好評だった前回の拡張パック「漆黒のヴィランズ」は、“漆黒”の夜である。そして、今回の「暁月のフィナーレ」が“暁月”の夜明けということで一周し、「ハイデリン・ゾディアーク編」が綺麗にエンドロールを迎えることとなる。

 

これまでの拡張パック単体でもエンドロールを迎えているが、前回の「漆黒のヴィランズ」ではパッチ5.3でエンドロールになっている。だが、「暁月のフィナーレ」では6.0の時点で綺麗に完結する。もちろんFF14自体が終わってしまうことはない。パッチ6.1からは、「ハイデリン・ゾディアーク編」とは異なる新たな物語がスタートする予定となっている。

また、ちょうどいい区切りということで吉田プロデューサーもこの職から解き放されるのかという声も上がっていたようだが、ほぼライフワークとなっているため続けていくそうだ。

「暁月のフィナーレ」では、ついに惑星ハイデリンを離れ、すべての謎を解き明かすために月へと向かうことになる。これまでも数多くの謎を解いてきた「ハイデリン・ゾディアーク編」ではあるが、まだまだ解明されていないものも数多く存在している。

そもそも終末はなぜ起きたのか。ハイデリンとゾディアークと呼ばれる存在は、今どうなっているのか。強い軍事力で支配していたガレマール帝国はどうなるのか。活動しはじめたゼノスとアシエン・ファダニエルの目的は何か。そして、月にはいったい何が存在しているのかなどだ。

こうした謎も、すべて綺麗に回収されて解き明かされていくのである。

 
賢者にジョブチェンジしているアルフィノ。こちらがジョブ専用装備だ。
賢者にジョブチェンジしているアルフィノ。こちらがジョブ専用装備だ。
アルフィノの双子の妹・アリゼーは、再び赤魔導士として戦っていくが、コスチュームは新しくなるようだ。
アルフィノの双子の妹・アリゼーは、再び赤魔導士として戦っていくが、コスチュームは新しくなるようだ。
転生組のアシエン・ファダニエル。アサヒの体を利用する目的は・・・・・・?ラスボスではないものの、大きな秘密が隠されているそうだ。
転生組のアシエン・ファダニエル。アサヒの体を利用する目的は・・・・・・? ラスボスではないものの、大きな秘密が隠されているそうだ。
ゼノスの目的は、友である光の戦士と再戦したいということだけだ。
ゼノスの目的は、友である光の戦士と再戦したいということだけだ。

「暁月のフィナーレ」は、ある意味総決算的な内容になっているため、上記で紹介した以外にも様々なキャラクターが登場する。

レベルキャップは90に! 新フィールドやダンジョンも追加

ここまでは、バージョン6.0のキャラクターとストーリーについての情報だったが、全体像はどうなっているのだろうか。まず大きな点は、レベルキャップがこれまでの80から90へと解放される。

拡張パッケージといえば、新しいフィールドが追加されることでもおなじみだが、今回も過去と同等の規模で追加される。

新たなプレイヤー小タウンの「ラザハン」。
新たなプレイヤー小タウンの「ラザハン」。

新たなフィールドはFF14にはなかった文化圏となるのだが、場所としてはクエストでよくその名を見かけたサベネア島が今回追加されるところだ。ここは、ジョブ「踊り子」の発祥の地でもある。これまで登場してこなかった亜熱帯のような地域ということで、どんな冒険になるのかも注目したいところだ。

サベネア島の中に、先ほどのラザハンも追加される。
サベネア島の中に、先ほどのラザハンも追加される。

サベネア島と一転して暗い雰囲気の場所が、ガレマール帝国の首都であるガレマルドだ。公開されたスクリーンショットでは、ひどく荒れ果てた場所になっているようにも見えるが、どんな経緯でこうなってしまったのかも気になるところである。

かつてガレマール帝国の首都だった、ガレマルド。ここでも大きなドラマが、光の戦士を待ち受けている。
かつてガレマール帝国の首都だった、ガレマルド。ここでも大きなドラマが、光の戦士を待ち受けている。

新しいフィールドが追加されるということは、新たな獣人たちとの出会いも待っているということだ。その中のひとつが、マタンガのアルカソーダラ族である。象のような見た目のキャラクターだが、過去のクエストで出会っている人も多いかもしれない。

 

もちろん自分の味方になるキャラクターばかりではなく、脅威となる存在も同時に追加される。それがアニマだ。『ファイナルファンタジーX』にも登場したキャラクターだが、なんとそちらで作画していたスタッフが、今回新たに描き下ろしている。

 

バージョン6.0では、多数の新ダンジョンも追加される。世界の終わりのような場所や、有機生命体によって作られたような場所、何かの駅のようなところなど、様々な要素を持った場所がプレイヤーを待ち構えている。

 

高難易度レイド「万魔殿パンデモニウム」が登場

MMORPGの醍醐味は、やはり多くのプレイヤーと協力して強敵に挑むレイドだ。今回のバージョン6.0では、新たな8人の高難易度レイド「万魔殿パンデモニウム」が追加される。どんな場所で行われるレイドかは明らかにされなかったが、かなり特殊になっているそうだ。

FF14完全オリジナルのレイドで追加される、「万魔殿パンデモニウム」。
FF14完全オリジナルのレイドで追加される、「万魔殿パンデモニウム」。

高難易度レイドだけではなく、アライアンスレイドも新たに追加される。具体的な内容については、次回のデジタルファンフェスで発表される予定だ。FF14オリジナルで展開されるが、エオルゼアに古くから伝わる大きな謎を扱っていくとのこと。

 

さらに6.xシリーズに向けて、新しい少人数のPvPコンテンツも開発中だ。現在計画されているものは、ロールの概念を廃止したフリーロールでカジュアルに楽しめるものである。従来よりもマッチングに時間が掛からず、それでいて気軽で奥深く、そしてレーティングにも挑戦していくことができる。

報酬もギアなど単純なものだけではなく、まったく新しい報酬カテゴリーが用意される予定だ。

 

拡張パックといえば、新たなサイドクエストの追加も楽しみな要素だ。前回の「漆黒のヴィランズ」ではロールクエストが追加されたが、当然のことながら今回もそちらは用意されている。しかし、一部変更されたルールがある。

これまでは、タンク、ヒーラー、近接DPS、遠隔DPSという4つロールで展開していた。しかしそれではざっくりしすぎていたということもあり、今回はタンク、ヒーラー、近接物理DPS、遠隔物理DPS、魔法DPSといった感じで5つのロールでクエストが追加される。また、クラフターやギャザラークエストも追加される予定だ。

これら以外にも、多数の新装備や新クラフトも用意されている。

 

ソロプレイヤーにはうれしい要素として、フェイスシステムにもアップデートが入る。新たに竜騎士のエスティニアンが、近接DPSとして参加することが決定。これにより、「暁の血盟」における“近接DPSが足りない問題”も解決することができそうだ。エスティニアンどんな経緯で共に行動することになるのかは、近日公開予定のパッチ5.5あたりからの、メインストーリーの流れに注目しよう。

具体的な内容は明かされなかったが、フェイスシステムについては、キャラクターの追加だけではなく現在計画中のものもある。こちらも進捗があり次第、情報が公開される。

 

ゴールドソーサーにも新たなコンテンツが計画されている。規模としては「ドマ式麻雀」と同等になるとのこと。プレイヤーのキャラクターで楽しめる、マルチプレイで新しいものになるそうだが、こちらももう少しで発表できるそうだ。

新コンテンツとして追加されるのが、「無人島開拓」である。FF14の中でスローライフを楽しむというもので、ギャザラ-やクラフターをプレイしていなくても遊べる内容となる。動物の飼育や島を開拓して、そこで取れた特産物で貿易をしたり、ミニオンを放し飼いにしたりといったことができる。

開発陣の間では「DASH島」というコードネームで呼んでいたそうなので、なんとなくイメージがしやすいかもしれない。こちらはパッチ6.xシリーズ全体を通じてアップデートして開発されていくというものになっている。

 

また、居住区としてイシュガルドが追加される。これまで同様、6.0の時点で居住区の開放はされるのだが、購入できるのはパッチ6.1からとなっている。区画数は、他のハウジングエリアとまったく同じだ。

バトルシステムにも大きなメスが入る?

6.0に合わせて、バトルシステムも調整が行われる。これまでの拡張パック同様に細かな調整は行われるのだが、それとは別に重要なメンテナンスが2項目あるのだ。ひとつ目は、バトル計算式で使われている数字のデノミネーションだ。

レベルキャップが開放されていくたびに、ベースダメージもどんどん上がっていった。それ自体爽快感はあるものの、扱う数字が大きくなることでさまざまな問題を引き起こすようにもなったのだ。

たとえば計算式のオーバーフロー(桁あふれ)で、数字が一周してしまうというバグを引き起こすことがある。すでにこれまでも何件か該当したそうだが、なんとか続けてきた。しかし、これ以上数字が大きくなるとパケットを増やすことでラグが生まれるなどの問題が発生してしまう。

また、ヘイト計算式も限界値に来ている。たとえば、タンクのヘイトは上限に張り付いてしまっているという状況だ。さらに数字がたくさん並ぶことで、表示にも限界が来ている。そして、敵の最大HPもどんどん肥大化しており、オーバーフローを引き起こす原因となっている。ちなみに、パッチ5.5に登場するボスの最大HPは、なんと4億4000万というとてつもない数値になってしまっているのだ。

 

今回のメンテナンスでは、レベル51からレベル80までの数値差が小さくなる。アクション1撃の最大ダメージも小さくなる。一方、レベル81からレベル90までは、これまでと同じ成長度合いでないとつまらなく感じてしまうため、そちらは同じ感覚になるそうだ。

経験値も全体的に圧縮され、小さな値になる。次のレベルアップまでに必要な経験値も減るが、敵からもらえる経験値も減っているため、相対的な感覚は変わらないようになっている。もちろんプレイヤー側の数字が下がる分、モンスターのHPやダメージも下げられる。

つまり、プレイヤー自体が弱くなるわけではないのだが、ひとつだけ制限解除に関しては現状よりもクリアが難しくなってしまう。

 

もうひとつのメンテナンス項目は、帯防具の削除だ。グラフィックスに影響がなく、アクセサリーとして数値の影響も少ないことから、人気が低かった。アライアンスレイドでは、邪魔だからドロップしないようにして欲しいとまでいわれていたということもあり、今回の決断にいたったようだ。

バージョン6.0以降では帯防具は装備不可能になり、装備中の場合は遺失物管理人に預けられる。そのため、急いで準備をしておくという必要はない。マテリアもそのままで問題ない。また、各コンテンツや交換からも帯防具は排出が停止される。

帯防具の35枠は、主武器に15枠、指輪に15枠確保。余った5枠は、これからも拡張していくために、リザーブされる。

 

新システムとして、データセンタートラベルというものを開発中だ。現在ワールドを超えて遊びに行ける、ワールド間テレポという仕組みがあるが、このデータセンタートラベルは、いったんログアウトは必要であるものの、キャラクター選択画面からほかのデータセンターに遊びに行くことができるというものだ。

一部チャットができないなどワールド間テレポよりも制限が強いが、気軽に友達に会いに行ってパーティを組み、コンテンツを楽しむといったことができるようになる。

 

PS5版のオープンベータとパッチ5.5は4月13日!

ここでひと通り今回の発表が終わったと思いきや・・・・・・なんと「ちょっと待って」という声と共に、スクウェア・エニックス 代表取締役社長の松田洋祐氏が登壇。もうひとつお知らせしていないことがあると語り、FF14のPS5版オープンベータを4月13日より開始すると発表した。

「これ、次のパッチと同じ日なんでしょ?」と、しれっととんでもない情報を暴露する松田社長。そうしたことを事前に聞いていなかった吉田プロデューサーは、かなり慌てている様子だった。

松田洋祐氏。
松田洋祐氏。
 

PS5版の特徴は、4Kにネイティブ対応しておりPS5特有の超高速ロードでエリアチェンジも可能になる。また、フレームレートも大幅に向上している。グラフィックスに関しては、パッチで順次向上していく予定だ。

気になる価格だが、すでにFF14のサービスアカウントにPS4版のプレイ権を持っているユーザーは、アップグレード版をダウンロードすることでそのまま遊べるようになる。

 

先ほどから話題に上っていたデジタルファンフェスだが、こちらは、2021年5月15日と16日に開催される。デジタルであるため、全世界に配信される予定だ。ちなみにコンテンツについては、音楽ライブも含めてすべて無料で視聴ができる。ただしアーカイブ化されない可能性も高いので、可能ならリアルタイムで視聴してほしいそうだ。

 

またファンフェス記念アイテムとして、マウントでルナホエールやミニオンも発売されるので、こちらも合わせてチェックしておこう。

 

なかなか盛りだくさんの新情報発表会だったが、「暁月のフィナーレ」については、まだまだ明かされていない部分も多い。デジタルファンフェスでいったいどんな情報が出るのかも含めて、今後も展開にも期待しよう。

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