脱プラにも、節約にも!
水分補給が欠かせない季節になってきました。使い捨てのペットボトルを毎日持ち歩くよりも、洗って何度も使えるウォーターボトルは、地球にもお財布にも優しいマストハブなアイテムです。
まだ持っていないという人は、せっかく買うなら愛着を持って長く使えるマイボトルが良いですよね。今回は、形、色、機能性のすべてを考慮したうえで2014年から100種類以上のウォーターボトルを調査してきたというWirecutterが厳選したウォーターボトルおすすめランキングを紹介していきます。
ペットボトルよりもウォーターボトルが“良い”理由
ペットボトルに入った水は、水道水の約1,000倍の値段がするといわれています。アメリカでは、2009年に販売されていたほぼすべてのペットボトル製品の約半数がパッケージのついた水道水に過ぎないという調査結果(PDF)が報告されているとか。
何度も洗って使えるウォーターボトルは環境にも優しく、たとえば2007年にアメリカで生産されたペットボトルには3200万〜5400万バレルの石油(水道水に比べて約2,000倍のエネルギー)を要したという研究データ(PDF)が出ています。
飲みやすさ抜群。飲んでいるあいだにキャップ部分が顔に当たることもなし。氷などを入れるのにも十分なほど大きくフタが開きます。
カラー:9種類
サイズ:0.5L、0.7L、0.94L、1.17L
フタの特徴:直飲み
食洗機対応:フタ部分OK、本体NG
こんな人におすすめ:通勤、デスクワーク、ジムなどあらゆるシチュエーションで使いやすいボトルを探している人
おすすめポイント:二重構造のステンレスボトル。主にスポーツをする人向けとされていますが、TPOにかかわらず使いやすいです。ねじってパカっと開くキャップが便利で、まるでグラスから飲んでいるような飲み心地。中身がこぼれることもありません。
キャップ部分はしっかり中身にふたをできるだけでなく、開けると一定の場所にロックできるので、飲みながら顔にキャップが当たって邪魔……ということもなし。
ふた全体を開ければ、氷やレモンなど好きなものを入れるスペースも十分あります。
底はシリコンゴム製なので、万が一デスクにドシっと置いても大きな音が鳴ることなく、ちょっとぶつけても安心。別売りでストロータイプの飲み口も販売されています。Wirecutter調査ではこちらも同様にこぼれることなく、飲みやすいのでおすすめ。
カラー展開が豊富で、サイズも数種類から選べます。ボトルの背が高くなるにつれて、(安定させるため)幅も広くなっています。Wirecutter調査では全サイズをテストした結果、どれも中身がこぼれなかったことを確認しています。
保冷・保温のスチールボトル。飲みやすさも、持ち歩きやすさも好感。中身がこぼれないので安心の構造。
カラー:13種類
サイズ:12oz、18oz、21oz、24oz
フタの特徴:直飲み
食洗機対応:NG
こんな人におすすめ:シンプルで機能的なものが好きな人
おすすめポイント:真空断熱構造で保温・保冷ができるステンレスボトル。アルミニウム製と違って凹みづらく、ガラス製と違って割れることがなく、プラスチック製と違って経年劣化しづらいのが特徴です。おすすめサイズは、大きすぎない21oz。口径48.5mmは、氷を入れるのにも十分。歩きながら飲んでも鼻に飲み物がかからないほどのサイズ感です。
注意点:1位のタケヤと違って、底部分がシリコン製にはなっていません。アドオンは別売りで1,110円です。
ハイドロフラスクのマウスサイズが広めバージョン。中身が入れやすく、こぼれやすい構造が魅力。飲み口がストロータイプの「Straw Lid」(別売り / 1,430円)と併せて使用するのがおすすめ。
カラー:10種類
サイズ:12oz、16oz、20oz、32oz、64oz
フタの特徴:直飲み(別売りストロータイプの「Straw Lid」との併用がおすすめ)
食洗機対応:NG
こんな人におすすめ:車移動中に冷たい飲み物を用意しておきたい人
おすすめポイント:車内のカップホルダーに収まりやすい20ozサイズがおすすめ。別売りのストローの飲み口を利用すると、運転中、PC作業中、あらゆる場面で片手で手軽に飲めるので便利。
Wirecutter調査では、ストロータイプの飲み口はハイドロフラスクが先駆的で、同様の製品が出回っている今でもこれが飲みやすさ一番と評価。
ストローなしで直飲みする場合でも、飲み口の厚み(薄さ)がちょうどよく、グラスで飲むかのように飲みやすいのが魅力。
注意点:中身がこぼれない構造になっていますが、ストロータイプを使用する場合はストロー穴から飲み物が出る可能性があります。
「S’well」に似ているのに安い、カラフルでおしゃれなマイボトル。
カラー:58種類
サイズ:9oz、17oz、25oz、34oz
フタの特徴:直飲み(ツイストキャップ)
食洗機対応:表記なし
こんな人におすすめ:カラフルなものが好きな人。見て楽しい、持ちやすいデザインのボトル。
おすすめポイント:今回厳選したなかで最も“ボトルらしい”形をしているのが特徴。小さな氷しか入らないかもしれませんが、シンプルで手軽に飲みやすいデザインになっています。さまざまなカラー、パターン、テクスチャーが選べます。
二重構造のステンレス製でWirecutter調査では「S’well」と同じくこぼれず、保温にも優れている(6時間でたった4度しか温度が下がらなかった)ことを確認。
保温性に加えて香りを引き立てやすい形状からも、温かいお茶を飲むのにも最適といえそうです。サイズは、17ozが持ち歩きやすくおすすめ。25ozだと大きく重たく感じることもあるかも。
注意点:ボトルネックが細いので氷を入れづらいことのほか、カスタマーレビューの中には表面に傷がついたという意見も(Wirecutterでも調査しましたが、傷ができたことはありませんでした。また何かあればアップデート予定です)。
プラスチック容器に飲み物を直接入れたくないという人におすすめ。ボトル周りはシリコンでカバーされているため割れ防止に。保冷効果はなし。
カラー:5種類
サイズ:12oz、22oz、32oz
フタの特徴:直飲み(内側ステンレス)
食洗機対応:OK
こんな人におすすめ:プラスチック、金属製のボトルに飲み物を入れたくないという人。グラスから飲むのが好きな人
おすすめポイント:体内に入るものは、できるかぎりプラスチックに触れてほしくないと考える人におすすめのガラス製。本体がガラス製でもキャップ部分がプラスチックになっている製品が多いなかで、こちらは(Wirecutter調査で唯一)キャップ内側が金属製。
「Lifefactory」のように飲み口が広いと、まるでメイソンジャーから飲んでいるような感覚になることもありますが、こちらは狭口で飲みやすくなっています。氷が入れづらいのではと思われるかもしれませんが、いずれにしてもガラス製のため保温・保冷機能はないので注意。
ホウケイ酸ガラス製で、食洗機から出したばかりの熱を持った状態で冷水を注いでも割れる心配なし。おすすめサイズは22oz。大きめのカップホルダーに入るサイズです。
注意点:ガラス製なので室温の飲み物を持ち運ぶには便利ですが、保温は期待できません。他の素材と比べて耐性が低く、持ち運ぶのに重たいと感じる人もいるかもしれません。環境面では、シリコンとキャップ部分は(2種類の素材が混ざっているため)リサイクルしづらいことにも注意。おそらくもっとも環境に良いのが、1つのボトルをできるだけ長く使い続けることだとしたら、お気に入りのウォーターボトルを大切に使うのが1番かもしれません。
中身がこぼれないプッシュボタン式のふた、軽量のボトルは誰にとっても使いやすいはず。
カラー:2種類
サイズ:24oz
フタの特徴:直飲み
食洗機対応:OK
こんな人におすすめ:軽量で持ち歩きやすいボトルを手頃な価格で探している人
おすすめポイント:ボトルもふたもプラスチック製。Wirecutter調査で中身がこぼれないことを確認。ロック式なのでカバンのなかで漏れることもなし。持ち運びに便利な24oz、約190gという軽さ。デザインも持ちやすいよう配慮されているのがわかります。飲み口は、氷が簡単に入れられる広さになっています。
注意点:特になし。強いていえばサイズが1種類(24oz)であること。
中身がこぼれないのはもちろん、軽量なので旅先などどこに持っていくにも便利。
カラー:13種類
サイズ:21oz、24oz
フタの特徴:直飲み
食洗機対応:OK
こんな人におすすめ:旅行に持っていけるウォーターボトルを探している人。自転車スポーツ用として宣伝されていますが、飛行機への機内持ち込みにも便利(個人的には2種類のウォーターボトルを愛用していて、そのうちの1つがこれ)
おすすめポイント:安くて軽量のスポーツ給水ボトルは、旅行先での使用にピッタリ。ツイスト式のロックで中身がこぼれるのを防げるほか、食洗機対応なのもポイント。
Wirecutter調査では、ほかにも旅行先でも使いやすいウォーターボトルを調査しましたが、「Hydaway」はプラスチックの香りがあったり、「HydraPak」、「Vapur」、「Platypus」は使い勝手の悪さが目立ったり、「Nomader」は大きすぎたりしたほか、バックパックやベルトループに吊るせるタイプのものは常に揺れているのが気になりました。いずれも、まったくおすすめできないというわけではありませんが、他にもっと良いものがあるといえそうです。
軽量でコンパクトな「CamelBak ポディウム 21oz」は価格が手頃で、飛行機の機内持ち込みにまちがいなく便利です。6位の「Thermos Hydration Bottle」よりも飲み口の開閉がシンプルで手軽に水分補給ができるはず。
同社からは、通常ボトルの2倍の保冷性をうたう「ポディウム チル」というバージョンも出ていますが、Wirecutter調査では違いを確認できず、6時間で温度が17度上がるなど通常のペットボトルと同じ機能性でした。このため、通常の「ポディウム」をおすすめします。
注意点:飲み口がむき出しのため、カバンのなかに入っているものと接触するのが嫌だという人は、6位の「Thermos Hydration Bottle」のほうが向いているかもしれません。
見た目も機能性もプレミアムなマイボトル。内側が割れないガラス構造なので、ボトル内に匂いが残らないのが魅力。
カラー:5種類
サイズ:10oz(「Maker」モデル)、18oz(「Mover」モデル)、32oz(「Founder」モデル)
フタの特徴:直飲み(「Element」「Union」「Scope」から選べる)
食洗機対応:NG
こんな人におすすめ:ステンレスやプラスチック製のウォーターボトルをしばらく使っているうちに、匂いや風味が気になるようになったことがある人。デザイン性の高いウォーターボトルを探している人。ホット・コールド両方対応のボトルが欲しい人。Puristのボトルは、ボトル内に匂いが残らないのが魅力
おすすめポイント:精巧にデザインされたウォーターボトル。キャップの種類が選べて、価格に見合った機能が得られるはず。
その特徴のひとつは、内側がガラス製なこと。これにより飲み物の匂いうつりを防ぐことができるほか、保温・保冷も可能。(真空ガラスと違って)薄いスプレーコーティングが施されているため割れないようになっています。
wirecutterでは、このボトルを現時点で2年間使用。一度、コンブチャが入ったまま車の座席下に1ヶ月置き忘れていたということが起きましたが、掃除した翌日に水を入れて飲んでみると、香りも味も新鮮な水だったとか。ほかにも、週末に濃いめのアイスコーヒーを入れたままにしたのち、さっと洗って水を入れておいたらコーヒーの香りは一切残っていなかったというエピソードも。フリップ式のふた部分にはにおいが残りやすかったというものの、しっかりめに洗えばそれも落ちたといいます。
ふたの種類は3種類。シンプルでフラットな「Element」、フリップ式の「Union」、ホット飲料に最適なカフェスタイルの「Scope」から選べます。もっともおすすめなのは手軽に飲みやすい「Union」。ふたの内側が空洞なので、プラス3oz分(約90ml)たっぷり飲み物を入れられます。
Puristでは、通常かつ適正な使用で欠陥が見られた場合に交換するという生涯保証を提供しています。
注意点:フラットな「Element」のふたタイプでは飲む際に中身がどっと出やすいので、フリップ式の「Union」あるいはホット飲料に最適なカフェスタイルの「Scope」がおすすめです。ただ、「Union」は特に密閉性が高く開閉が困難な場面も。コツとしては、注ぎ口の両側を掴むのがポイントです。
おすすめウォーターボトル(ランク外)本音レビュー
<金属製ウォーターボトル>
「Simple Modern Ascent」は蓋を閉めるとボトルの金属部分がきしみ、「Simple Modern Summit」は一晩中横にしておいたら中身が漏れるなど、4位におすすめした「Simple Modern Wave」と比べて、同社他製品はちょっと頼りづらいかも。
「Klean Kanteen Wide Mouth」はホット飲料に最適なカフェスタイルのふたが特徴。旅行用のマグとして使うのには良いかもしれませんが、その場合3位におすすめした「ハイドロフラスク Wide Mouth」と専用のストロー「Straw Lid」を併用すればホット・コールドの両方をより楽しみやすそうです。
ハイドロフラスクに似たデザイン「Klean Kanteen Classic」、「Insulated Classic」は、Wirecutter調査で多少中身が漏れることを確認。「Healthy Human Stein」も同様に漏れを確認したためおすすめランキングから除外されています。
「Fifty/Fifty Vacuum Insulated Stainless Steel」、「Laken Thermo Classic」、「Contigo Autoseal Chill」はWirecutter調査で保冷性に欠けると判断。
「Contigo Autospout Ashland Chill」、「EcoVessel Boulder」、「Thermos Vacuum Insulated」、「Stainless Steel Hydration Bottle」はふたの使いづらさ・洗いづらさが目立ちました。「Stanley Classic Vacuum」はデザイン性が良い反面、持ち運ぶには重たいと判断。
<ガラス製ウォーターボトル>
落下テストをしたところ「Ello Pure」は一部レイヤーに、「Glasstic」は広範に傷がついたことを確認。
「Takeya Classic Twist Cap」のシリコン部分はだらんと薄っぺらく安っぽさがあり、「Ello Syndicate」はふたに問題がありカビ発生の報告も。
<折り畳み式ウォーターボトル>
「Hydaway」は、2018年にWirecutterで旅行用のおすすめとして厳選しましたが、その後好き嫌いが真っ二つに分かれることがわかり、ランク外へ。
2017年に旅行用のおすすめとして厳選した「Platypus Meta」は、使っているうちに底部分に穴ができやすい傾向があることがわかりました。「Platypus SoftBottle」は中身が完全に漏れない一方で、折りたたみ式ならではのペラペラ感があります。
「Vapur Eclipse」はねじると中身が漏れるキャップ構造になっていることがわかり、「Vapur Element」や「Nalgene Wide Mouth Cantene」も設計上の欠陥で中身が漏れることを確認しました。
<プラスチック製ウォーターボトル>
「Gatorade squeeze bottle」は、一晩横に寝かせておくと中身が漏れていたほか、ロゴが削れやすいと判断。
「Nalgene On The Fly」、「KOR Delta」はプッシュ式ボタンを押してもふたがパカっと開いてくれないのが難点。
「Embrava」は、(大きめのロゴが気にならなければ)6位のThermosの代替としておすすめ。「CamelBak Eddy+」はノズルの清掃に手こずることも。
ウォーターボトルのケアとメンテナンス
水以外の飲み物をウォーターボトルに入れて使用すると、次第にベタついてきます。こうした場合、ボトル専用のブラシ、重曹、お酢を使って定期的に掃除するのがおすすめです。
マイボトルのメンテナンスとケア「OXO Good Grips Water Bottle Cleaning Set」
OXOのボトルクリーニングセットには3種類のブラシ(本体用大きめブラシのほか、ストロー用ブラシ、ループ状ブラシ)が付属。
3種類のブラシ(本体用大きめブラシのほか、ストロー用ブラシ、ループ状ブラシ)が便利な一つのセットにまとまっているため、それぞれバラバラになくす心配なし。Wirecutter調査では、品質調査のため複数をテストしたところ期待通りの結果を確認。
表示価格は執筆現在のものです。変更の可能性がありますので、販売ページをご確認ください。 ©2021 WIRECUTTER, INC. A NEW YORK TIMES COMPANY.
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